幹事クリタのコーカイ日誌2015

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5月23日 ● 錦織にラッキードロー。

 注目の全仏のドローですが、なんということか、錦織陣営が勝手に決めたのかというくらい錦織にとってはラッキードローになりました。こんなドローになったのですから錦織には最低でもベスト4、できたら優勝を狙ってほしいものです。

 第5シードの錦織にとって上位4人の誰の山に入って準々決勝を戦うかがまずポイントでした。希望としてはベルディヒ>>>フェデラー>マレー>>ジョコビッチだったと思いますが、見事にベルディヒの山に入りました。過去に3勝1敗と勝ち越している第4シードのベルディヒの山に入ったことで、実質的には錦織が第4シードのようなものです。しかも準決勝の相手もジョコビッチよりはずっと勝ち目があるフェデラーですから、昨年の全米以来の決勝進出も十分に可能性を感じます。

 さらにラッキーなのは今回ランキングを落としているナダルがジョコビッチの山に入りました。なんだかんだ言っても全仏はナダルの庭です。準々決勝でクレーコート最強の2人が激突するというのは世界中のテニスファンも注目でしょうが、錦織サイドから見たら早々に2人が潰し合ってくれるのは大いに助かります。しかもこの2人の勝った方が、錦織が苦手にしているマレーと準決勝で対戦するのですから本当に助かります。

 さらに言えば錦織のライバルであるラオニッチは欠場。そして毎回のようにいつも激しい戦いをして体力を削られるフェレール、錦織が苦手としているガスケ、若手の成長株であるキリオス、ビッグサーバーのイズナーと、怖い相手がみんなジョコビッチ、マレーのトップハーフになりました。また一発のある怖いワウリンカやモンフィスもフェデラーの山に入ったので、錦織とベルディヒの山に怖い伏兵はほとんど見当たりません。一応錦織の山にはベルダスコ、バウティスタ・アグト、ファン・モナコとクレーコーターたちがいるにはいますが、彼ら相手なら錦織はよほど体調が悪くない限りは大丈夫でしょう。

 もっとも、錦織が有利なドローということは、同じボトムハーフのフェデラーにとっても有利なドローということです。4強のうち3人がトップハーフに集まったので、フェデラーにしてみれば怖いのは錦織と後は今季モンテカルロで負けているモンフィス、そしてローマに続くスイス対決になるワウリンカくらいでしょう。いずれにしても格下ですから18個目のグランドスラムタイトルを狙うには絶好のドローとなりました。逆に生涯グランドスラム達成を狙うジョコビッチにとってはナダル、マレー、フェデラーと4強の3人を全てなき倒す必要がありますから厳しい戦いです。

 昨年の錦織は1回戦敗退でしたから今回失効するポイントはわずか10ポイント。もし決勝進出なら1200ポイントを獲得できますから、ランキングはマレー次第ではありますが、一気に3位に上がる可能性もあります。逆に昨年優勝しているナダルは2000ポイントを失効します。もしジョコビッチに準々決勝で負けて360ポイントで終わるとトップ10陥落という事態になりそうです。男子テニスの時代が変わる大会になるかも知れません。


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