幹事クリタのコーカイ日誌2015

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4月20日 ● アイムホーム初回。

 テレビ朝日のドラマに初めて木村拓哉が主演するということで話題の『アイムホーム』の初回をようやく見ました。石坂啓の原作はビッグコミックオリジナルに連載中に読んでいて、なかなか面白いなと思っていましたが、今回のドラマでは原作をある程度尊重しつつも、いろいろ複雑な脚色も加えているようです。

 ドラマは役者と演出と脚本の3つがバランス良くまとまらないと、なかなか面白くなりません。この『アイムホーム』は初回を見る限りはそのバランスが取れていて面白く仕上がっています。演出面では全体に抑えた感じなのが好感がもてます。木村を主演に据えると、フジテレビならはしゃぎ過ぎ、TBSならかっこつけ過ぎという演出が多いのですが、テレビ朝日は等身大の中年男性という路線を目指すようです。

 脚本は面白いと思います。先の展開が読めないし、複雑な設定ながら省くところは省いているので、すっきりしています。リアリティの欠如が気にならないのは、一種の思考実験的なドラマだからです。直近5年間の記憶を失った人間がどうなるのか、というテーマを据えているから、その設定に乗ることが前提なので細かいところはスルーできます。

 そして役者ですが、木村はうまく年を取ってきたなと思いました。かつての「キムタク演技」から少しずつチェンジしてきています。脇の役者では初回のゲストの香川照之が上手いのは当たり前として、難しい役どころの上戸彩はちょっと評価を保留、水野美紀はいいです。新井浩文や鈴木浩介、野間口徹あたりはキャスティングを誉めるべきでしょう。

 渡辺いっけいはちょっと役柄が重い感じがします。西田敏行は相変わらずですが、今回のドラマに出すには大物感が出すぎかも。渡辺と西田は逆でも良かった気がします。初回で意外と良かったのは飄々とした医師役の及川光博。あとは田中圭が少しだけ顔を出していましたが、今後のキーパーソンになることは間違いないので、それも楽しみです。

 ともあれ、2回目以降も楽しみなドラマであることは間違いありません。


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