幹事クリタのコーカイ日誌2015

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3月19日 ● 「相棒」最終回はこれで良かったのか?

 人気ドラマシリーズの「相棒」ですが、僕はあまり見ていません。安定して高視聴率を取っていますし、たまに見れば面白いのですが、昔からこの手の「十年一日」的なドラマは「水戸黄門」であれ「はぐれ刑事〜」であれ「渡る世間〜」であれ、「別に見なくてもいいかなぁ」と思ってしまうんですよね。いつでもやってるし、いつでも同じだから。

 とは言え、昨晩はシーズン13の最終回で、これまでにない衝撃的なラストだという触れこみだったのでちょっと見てみました。「ダークナイト」という連続暴行犯の正体が、なんと右京の相棒のカイト君だということで、なるほどこれはカイト君が誰かを庇っているパターンで、最後は真犯人が捕まり、カイト君の隠してきた事情が明かされて、それによって相棒をやめざるを得ないという筋書きだなと瞬間的に思いました。恐らくほとんどの視聴者がそう思ったことでしょう。

 僕としては「ありがちなパターンだな、どこがこれまでにないラストだよ」と思ったのですが、なんとなんと、ドラマはそのままカイト君が犯人でした、終わり、という衝撃の結末。呆然です。普通、この手のドラマではラスト10分くらいで大どんでん返しですよ。そこまで引っ張るだけ引っ張って、おおっ、という展開に持ち込むのが脚本家の腕の見せ所ではないかと。なのに、なんの落ちも伏線もなく主人公が犯罪者でしたというのは、確かにこれまでに見たことがない衝撃的ラストです。「笑劇的」とも言いますけど。

 しかも今回やむにやまれぬ事情があって犯罪に手を染めたということならわかりますが、右京の相棒をしている傍らずっと連続暴行犯罪を繰り返していたというのは設定として雑過ぎ、無茶過ぎ、カイト君働き過ぎです。そんな伏線もなかったし、ネットで煽られた快感でやめられなかったというのもカイト君の人間性を根本から否定しちゃっているし、長年まったく相棒の犯行に気づかなかった右京の無能っぷりもあり得ません。なんだか「相棒」というドラマシリーズ全体をちゃぶ台返ししてしまったような無茶苦茶な展開でした。

 幸いと言うか、最初に書いたように僕はこのドラマの熱心な視聴者ではなかったので「こりゃひどい」と笑っていられますが、ずっと見続けているファンにしてみればたまったものじゃないでしょう。視聴率自体は高かったようなので、当然局は次のシーズンも企画していると思いますが、「無期停職」処分を食らった右京がすぐに復帰するのも変ですし、このマイナスからどう立て直すのか、ある意味注目が高まってしまいました。


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