幹事クリタのコーカイ日誌2015

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1月28日 ● 錦織の全豪終わる。

 僕が正念場と書いた錦織の準々決勝スタン・バブリンカ戦は3-6、4-6、6-7のストレート負けで終わってしまいました。良いところも悪いところもありましたが、結果だけで言えば残念というしかありません。

 試合を分けたのは何と言ってもバブリンカの執念でしょう。昨年全米準々決勝で4時間を超える熱戦の末に錦織に負けたバブリンカの雪辱への思いが錦織を上回ったのだと思います。バブリンカは彼の一番の弱点であるメンタルを鍛えてきました。「切れやすい」「波が大きい」と言われるバブリンカが、最後まで丁寧にテニスをしていました。全米の敗因をきちんと分析し対策を施してきたのだと思います。

 逆に錦織にはもどかしさというか、どこかに「ズレ」があったのかもしれません。時々は錦織らしい切れのあるショットを放っていましたが、試合全体を通してミスが多く自分のテニスができませんでした。バブリンカの武器であるバックハンドへ打ち続けのは、最初から決めていた戦略だったのかも知れませんが結果的には裏目に出ました。得意のストローク戦で逆にやられてしまいました。サーブ&ボレーに頼って何とか試合を進めてはいましたが、結局最後まで自分のテニスをさせてもらえずリズムを掴めないままでした。

 唯一の見せ場だったのは3セット目のタイブレーク。1-6と5本のマッチポイントを握られたところから5ポイントを連取して追いついたところだけは、いつもの錦織らしい躍動感がありましたが、肝心なところで得意のドロップショットをミスして万事休す。勝負に「たられば」を言っても仕方ありませんが、あのドロップが決まっていたら、3セット目を取って奇跡の逆転劇も起きたかもと思わせる流れでした。

 今回のベスト8という結果は期待よりは小さいものでしたが、合格点はつけられると思います。初戦から強敵相手が続きながらもシードを守ったことは評価できます。全米以降の活躍で錦織に対するマークが格段に厳しくなっているのは明らかですが、今年どこまでランキングを上げられるか、そして残るグランドスラム3大会で優勝できるのか、可能性を感じさせる全豪だったと思います。


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