幹事クリタのコーカイ日誌2014

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12月17日 ● プリンス&プリンセス。

 facebookなどのSNSで自分の子供のことを「王子」「姫」と書いている母親を時に見かけます。そのたびに「あらあら、時代は変わったねぇ」とおばあさんのような感想を抱きます。僕たちより上の世代の感覚では「豚児」とか「愚息」などと自分の子供を呼ぶことはあっても、世間に向かって自分の子供を「王子」だの「姫」だの、恥ずかしくってとても言えません。そういう言葉を他人から言われても「なんか企んでるの?」と疑ってかかるくらいのものです。

 もちろん親からしたら自分の可愛い子供は「王子」であり「姫」なのだろうというのも理解できます。ただ息子を「王子」という以上、あなたたち夫婦は王様と王妃様なわけね、などと意地悪な突っ込みはしませんが、先日30代後半の女性に聞いても「おかしいと思う」と言っていたので、もっと上の世代から「ものを知らない」と言われても仕方ありません。facebookはお互いに内輪で誉め合う世界ですから、内心「え?」と思われていても誰も突っ込んでこないので平気で使えるのでしょうが。

 言葉というのは生き物です。常に変化していきますから、一概に使い方が従来と違ったからと言って責められるものでもないのですが、ただ変化の途中の言葉を使う時には、よくよく気を付けて使わないと誤解が生じます。20年後、30年後には「豚児」とか「愚息」といった言葉も死語になっている可能性がありますが、いま現在ではまだ身内のことは謙遜して言うというのが日本語の基本です。

 さて、いつ自分の子供を「王子」「姫」と世間に向かって言うことが違和感なく受け入れられるようになるのか?いや、もう私たちの周りではそうなっていますよと若い母親からは言われちゃうのかも。うーん。


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