幹事クリタのコーカイ日誌2014

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10月3日 ● 錦織が出ていても「裏大会」。

 日本では連日錦織が勝ってニュースになっていますが、実は東京のジャパンオープンと並行して北京でもチャイナオープンが開催されています。そして同じグレードの大会にも関わらず、チャイナオープンの方がはるかに面子が豪華なのです。日本のスポーツマスコミは一切触れていませんし、日本のテニスファンのほとんども東京しか見ていませんが、グローバルに見れば注目すべきは絶対に北京です。現実的には東京は「裏大会」に過ぎません。

 北京に出ている選手は第1シードから順にジョコビッチ、ナダル、ベルディヒ、チリッチ、ディミトロフ、マレー、グルビス、イズナー。何と言ってもナンバー1と2が揃って北京に出ている上に、全米で錦織を破って優勝したチリッチに、ランキングを落としているとは言え4強のマレーもいます。幸いというべきかどうかはわかりませんが、フェデラーが出ていないのが救いで、もし4強揃って北京に出ていたら、東京の格下感はかなりのものになっていました。

 現在北京ではシードダウンもなく順当に強豪が勝ち上がっています。これもラオニッチと錦織以外が続々と1回戦敗退してしまった東京との差になっていて、大会としての盛り上がりも北京の方が上でしょう。なによりナダルが復帰初戦に北京を選んだことが注目です。ナダルの復帰は世界のテニスファンが気になっているところ。かつて東京に来て優勝もしていたそのナダルがもう東京には来ないで北京に行くわけですから、いかに東京はトップ選手に人気がないか、そしてチャイナマネーが強いかがわかります。東京はそれだけのお金をトップ選手招致に払えないのです。アジアのナンバー1テニス大国は明らかに中国になってしまっています。

 さらに加えて言えば、楽天ジャパンオープンは男子だけがツアー大会ですが、チャイナオープンは女子も同時開催していて、女子の方が賞金総額も高くグレードが上で、来ている選手もセレナ、シャラポワらグランドスラム並みの選手がずらっと揃っているビッグトーナメントなのです。日本が錦織人気で盛り上がっているのは良いことですが、実は世界のテニスが注目しているのは北京の方であることをちゃんと理解して、今後の日本におけるテニス人気をどう盛り返すか考えなければいけないと思います。


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