幹事クリタのコーカイ日誌2013

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4月9日 ● 敵役視点の大河ドラマ。

 大河ドラマ『八重の桜』が低視聴率に喘いでいるそうです。とうとう昨年の『平清盛』の同時期の視聴率を下回ったとか何とか。昨年は大河史上最低視聴率と酷評されましたが、僕は何回も書いたように昨年はなかなか面白かったし、近年のスイーツ大河に比べればずっと見応えがあったと思いました。

 今年の大河は残念ながら昨年に比べれば落ちます。それは主人公が歴史の表舞台と何の関わりもなく日常を生きているからで、主人公のパートになると途端にドラマがつまらなくなってしまうからです。ただ主人公を離れて京都に舞台が転じると一気に話は面白くなります。45分のうちできたら主人公のパートは10分以下にとどめておいてくれたら相当見応えが出ると思います。

 それからいつも敵役になる会津藩視点のドラマと言うのもユニークかつ新鮮です。歴史上の人物のイメージなんて勝った側に都合がよく描かれるのが常。たまには長州が悪者になっても山口県人はそう怒るものではありません。これまでどれだけ無批判に会津を悪者にしてきたことか。それを思えば怒るなんて器が小さいです。

 昨年の平家、今年の会津と2年連続でこれまでの敵役側を主人公にしたNHK大河制作陣には敬意を表します。来年は黒田官兵衛ですが、彼も秀吉の参謀としては腹黒いイメージ。竹中半兵衛が白なら官兵衛は黒ですから、これをどう描くかも楽しみです。

 そして今後もぜひこれまで歴史上はマイナスイメージの人々を新たな視点で描く大河ドラマシリーズにしていってもらいたいものです。足利尊氏視点での南北朝時代のドラマとか、明智光秀や石田三成を主人公にしての戦国時代ドラマも見てみたいし、吉良上野介、田沼意次もぜひ主人公に取り上げて欲しい人物です。三成なんて徳川家にしてみれば徹底的に悪役に仕立てあげなければ自分たちの政権の正統性を問われてしまいますから、きっと必要以上に悪く伝えられているはず。そこを大河ドラマでひっくり返して欲しいなぁと思います。



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