幹事クリタのコーカイ日誌2013

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3月7日 ● 死んだふりしたキューバ戦。

 昨日のWBCキューバ戦、山本監督は完全に「死んだふり」の采配をしました。第2ラウンド進出はお互いに決まっています。しかも宿敵韓国は第1ラウンドで敗退が決定したので、A組を1位で抜ける必要性もなくなりました。次の相手が台湾だろうがオランダだろうが日本の方が実力は上ですから大差ありませんが、むしろ2位になって台湾と当たる方が楽だろうと思います。

 と言って、キューバにただ負けるだけで良いはずもありません。なにせ第2ラウンドでも決勝トーナメントでもキューバと当たる可能性は十分にあります。前回の韓国戦と同様、繰り返し対戦することになった時のために、初対戦からいろいろと策を練り情報を集めておかなければなりません。

 まず重要なことは「戦力の温存」。通用しそうな選手がキューバに警戒されないように隠しておく必要があります。それと並行して「使えない選手の見極め」も大事。相性が悪そうな選手を使ってみて「やっぱりダメか」という確認をしておくことも大事です。またそうすることで、キューバを油断させることもできます。

 このあたりはかなり山本監督はうまくやったと思います。全然当たっていない稲葉とか坂本とか長野とか代えずに起用するし、逆にいかにも打ちそうな内川は温存。角中も代打に出しただけ。本当は糸井も出さなくても良かったと思います。投手でも能見、杉内、内海、牧田らは使わず、キューバが打ちそうな速球派を多用しておきました。案の定打ち込まれましたが、これもきっと山本監督の計算通りでしょう。

 キューバ打線の癖もあれだけ打たせておけばかなり見抜けたのではないでしょうか。「ああ、ここに投げるとやっぱり打つか」とか「ここは振ってくるんだ」とか、阿部も相川は情報収集がしっかりできたことでしょう。あれだけ景気良く打たれたのは、そういうリードだったからだと思います。

 結果は6対3とキューバが圧倒したように見えますが、情報戦では完全に日本が上回ったはず。勝っても負けてもどちらでもかまわない試合ですから、大事なのは結果じゃありません。この試合が必ずや第2ラウンド以降に生かされることでしょう。そういう采配だったと僕は信じています。じゃなければ昨日の試合の采配はありえませんから。



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