幹事クリタのコーカイ日誌2012

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9月20日 ● 最初は暇つぶしのはずだった。

 思い返せば大学生の頃は本当に暇でした。なにせ携帯もなければパソコンもない、ゲーム機もない、もっと言えばビデオデッキすらない時代です。あるのはテレビとラジオと雑誌くらい。暇を持て余すのも無理ありません。あの頃はパチンコで無駄に金と時間を浪費していました。

 当時暇つぶしに始めたことがたくさんあります。FMラジオでエアチェックした曲を集めてオリジナルカセットテープを作りカーステレオでかけてドライブしていました。これはレンタルレコード屋が登場してからは、シングルレコードをまとめて借りてきては2ヶ月に1本くらいのペースで90分テープにダビングする形式に変わり、ずっと続けていました。

 マンガを買い集め始めたのも大学生の頃からで、最初は同じマンガを大事に繰り返し読んでいましたが、どんどんコレクション化していき、中古マンガ屋を巡るようになり、社会人になったばかりの頃にはボーナス日に手塚治虫全集300巻をまとめ買いしたこともあります。

 映画も大学生の頃は暇に任せて二番館で古い名画の2本立て、3本立てなどを良く見ていました。ある時には百恵映画5本立てを朝から晩までぶっ通しで見ていたこともあります。1年で130本も映画を観た年もありました。今思うと、よくぞそれだけ映画館に通い続けられたものです。

 ボーリングも本当によく行ってました。当時はスコアを全て記録していて、最高で1ヶ月に120ゲーム投げたこともあります。アベレージも200まで上がりました。投げすぎて右手の中指を痛めてしばらく医者からボーリング禁止を言われた時には左手で投げ続けていました。左でハイスコア160が出た時には自分でも感動したものです。

 テニスも当時の暇つぶしでした。スクールにも入っていましたが、名古屋市港区に平日昼間会員の月会費が1000円という超格安テニスクラブを見つけて、毎日そのテニスクラブに通っていました。そんな怪しいテニスクラブにいるのは鉄工所の若旦那とか、神主さん、バーのマスターとママ、不登校の中学生など。実に妙な人種が集まっていましたが楽しかったです。真っ黒に日焼けしていたので、就職の面接の時には健康的に見えたようで面接官の受けが良かったです。

 で、前にも書いたように僕は何でも続けてしまう性格なので、これらの暇つぶしは社会人になり結婚して子どもが生まれて、全然暇じゃなくなってもずっと続けていました。カセットテープ作りは2008年にクルマを買い替えてクルマにカセットデッキがなくなったのをきっかけにやめましたが、それまで28年間に200本以上のカセットを作りました。

 マンガの収集癖もおさまらず、前のマンションは一室が完全にマンガ部屋になり、6年前にマンションを買い替えても5000冊入る作りつけのマンガ本棚を作りました。引っ越した時にすでに約5000冊あったマンガはその後も順調に増殖を続け、今では床にマンガが平積みされて山となっています。

 映画もボーリングも、もちろんテニスもずっと趣味として続けていますが、大学生の頃と違って本当に今はやることが多くて忙しく、暇つぶしをしている時間など本当にないのです。なにせその後も温泉旅行に目覚め、ファミコンにはまり、パソコン通信を始め、そのままインターネットに移行して、こうしてサイトを作ったりブログを書いたりもしています。最近はサックスを始めたりピアノを習い始めたり、もうやることだらけで時間がなくて日々あたふたと大変なのです。

 最近は暇つぶしの趣味に逆に自分を潰されているような気さえします。とは言え、定年まであと9年、退職後はまた暇つぶしの必要性が生まれるはずと信じて、今はこの趣味たちに潰されないように頑張っているところです。



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