幹事クリタのコーカイ日誌2012

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6月23日 ● デートでは奢りか割り勘か。

 デートの時は男性が奢るのか、それとも割り勘なのか。僕たちが若い頃は女の子に「割り勘で」なんて言ったら、ドケチ扱いされて次はありませんでした。もちろん同級生や年上が相手の場合は、必ずしもその限りではありませんでしたが、年下の女性と一緒の時は、相手に払わせるのは「恥」だという観念があったと思います。たとえ付き合っている女性とか口説いている女性ではなく、単なる友達であっても2人で食事をしたら会計の時に女性に払わせることはしませんでした。

 しかし最近の若者は割り勘が当たり前のようです。いや、若いとは言い難い30代でも割り勘が多数派らしく、僕の周りの「身近な調査」でも30代と40代では意識がかなり違います。35才くらいの女性に聞くと「ご馳走してもらうことなんて滅多にない」と言いますが、40才以上は「基本的には男性が払って欲しい」という意見です。恐らくいま30代後半の第二次ベビーブーマーあたりが境目になっている気がします。

 意識が変わったのは若者の経済状況がシビアになってきてからでしょう。かつて(1980年代後半から1990年代)は消費こそ命とばかりに、みんなキリギリスのように人生をエンジョイしていました。当時は金払いが良いことが美徳であり、バブルが弾けてからも簡単に意識は切り替わらず無理してもそうして楽しんでいました。本当に若者が貧乏になり、地味に堅実にという風潮が一般的になったのは21世紀になった頃からじゃないかと思います。

 今ではすっかり常套句となった「若者の○○離れ」にしても、この頃から目立ち始めましたが、これも若者にお金がないからこそです。少ないお金でどう楽しくデートするかを考えれば、割り勘にしないと無理です。男性の奢りが前提では、高級レストランはおろかカジュアルなビストロだって厳しいでしょう。そうするとデートで行く店が牛丼やラーメンばかりになってしまいます。だったら割り勘にして少し雰囲気の良い美味しい店に行きたいと女性だって考えます。

 僕くらいの年齢になると、今さら割り勘なんかできないので基本的には奢らせて欲しいと思いますが、ただ奢られる方にもちょっとしたテクニックというか、気持ちよく男性に奢らせる技術があります。会計後の態度や言葉ひとつでご馳走した甲斐があったなぁとこちらが思えればお金は全然惜しくありませんが、時々奢られ下手な女性がいて、そうすると何となくモヤモヤ感が残ります。割り勘だろうが奢りだろうが構わないのですが、若い女性が割り勘派ばかりになると、伝統芸能のように女性の間に伝承されてきたこの「奢られる技術」が途絶える恐れがあるのが少々残念です。



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