幹事クリタのコーカイ日誌2012

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5月24日 ● 『平清盛』は量より質で良い。

 最近週にドラマを3本も見ていて時間が足りないったらありません。見ているのは『リーガル・ハイ』『カエルの王女さま』『平清盛』です。どれもクオリティが高いドラマで、脚本もしっかりしていますし、何より役者が生き生きと演技をしています。役者が乗っている感じが出ているドラマは良いドラマです。

 ただ視聴率という意味では、ドラマはかつてのように簡単に視聴率が取れないようで残念です。特に『平清盛』は低視聴率と繰り返し報道されています。NHKなんだから数字よりもドラマの質が大事だろうと思うのですが、なんだかんだでNHKも気にはしている素振りが見受けられます。まあ質はよくわからないけど視聴率は誰にでもわかりやすいですから仕方ないですが。

 『平清盛』は近年の大河ドラマの中でも出色の出来映えだと思います。厚みがあってリアリティがあって、登場人物がよく描きわけられているし、脚本も面白いし、役者も乗っているし。ドラマとしてのタイプは違いますが大河では『新選組!』以来の面白さ。同じタイプのドラマとして比べるなら『坂の上の雲』。時代は大きく違っても、多くのキャラクターたちがそれぞれに動き回りながらひとつの時代へと収束していく様はこれぞ大河ドラマです。

 視聴率が低い原因はいろいろ言われていますが、この登場人物の多さも問題だとか。ただそういう人はそもそも大河ドラマには向かないんだから無視すれば良いんじゃないでしょうか。全てのドラマが同じレベルである必要はないわけで、あくまでも大河ドラマは大河ドラマらしい王道の作品を目指して欲しいと思います。難しくないドラマなら民放でいくらでもやっています。大河ドラマは大河ドラマしかないのですから、そこは譲って欲しくありません。

 少なくとも僕だけではなく多くのファンが誉めているのですから、確実にニーズはあります。文学系歴史派中年が大喜びしています。知らないキャラが出てきたらウィキペディアで思わず調べてしまうような人間にはたまらないドラマです。はまっている視聴者はずっぽりはまっているという方が、きっと作り手も嬉しいんじゃないでしょうか。

 欲を言えば松山ケンイチの清盛がいつまでも中二病なのは、そろそろ改めて欲しいと思います。それと脇役はみな味があって良いのですが、その中でフカキョンと森田剛の姉弟だけ演技が浮いているのが惜しいです。時々挟まれる家族愛とか夫婦愛とかを描くシーンも不要なので、もっと陰謀渦巻く様子をじっくりと描いて欲しい。悪役あっての大河ドラマですから、ここまで伊東のお父さんと悪左府サイコーですが、今後彼らに負けない悪役キャラは登場するのでしょうか?強烈なやつを期待しています。



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