幹事クリタのコーカイ日誌2012

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2月13日 ● デ杯惜敗。

 27年振りに世界の16強入りした日本男子テニス。そのワールドグループ1回戦は対クロアチア。日本は錦織をエースに、添田、伊藤、杉田の若い4人でチームを編成しました。シングルス4本、ダブルス1本の5本勝負ですから、鍵を握るのはもちろんエースの錦織ですが、さらにもう1勝をどこで積み上げるかもポイントでした。

 ところが最初のシングルス2試合では添田が格上のドディッグに勝つ金星を挙げたにも関わらず、エース対決で錦織がカロビッチにストレート負けを喫してしまいました。カロビッチはテニス界屈指のビッグサーバー。相手がジョコビッチだろうがフェデラーだろうが、彼のサービスゲームをブレイクするのは至難です。大抵はお互いにキープのままタイブレーク勝負になるのですが、錦織はそこまでもたどり着けずに負けてしまったのですからまさに完敗でした。

 これで計算上はかなり苦しくなった日本ですが、翌日のダブルスに錦織を起用することはせず、予定通りに伊藤と杉田のペアでカロビッチ・ドディッグ組に挑み負けてしまいました。相手が2人で単複全てこなすつもりなのに、より若い日本がエースを温存し、ほぼ捨て試合を作るという起用法にはちょっと首を傾げました。スイスだって31才のフェデラーがフル回転しています。22才の錦織が単複3試合出るくらい何でもないと思うのですが。

 最終日の昨日は追い込まれた状態で錦織、添田が連勝するしかありませんでした。錦織はさすがにドディッグを一蹴しましたが、添田とカロビッチの試合はカロビッチのサービスが最後まで炸裂し続けて、あっさり敗退が決まってしまいました。これはさすがに格が違うので仕方ありません。終わってみれば錦織がカロビッチに負けた初日の敗因となりましたが、僕には何よりダブルスの選手起用の方に疑問が残ります。

 そもそもクロアチアは今回チリッチとリュビチッチというランキング上位の2人が来ていません。飛車角落ちで対戦しても負けてしまうのですから、まだまだ日本はワールドグループで戦う力はないということなのでしょう。錦織に近いレベルまで添田なり伊藤なりが上がってくるか、もしくは世界の強豪と戦えるダブルスのスペシャリストを育てるか、どちらかがないといくら錦織がひとりで奮戦しても上位には勝てません。

 とは言え、27年振りのワールドグループ、そして初めてのマッチ勝利を挙げただけでも、日本テニス界にとっては歴史的な一戦でした。9月の入れ替え戦に何としても勝利して、来年もこのステージで戦えることを願っています。



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