幹事クリタのコーカイ日誌2011

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9月17日 ● デ杯で好スタート。

 デ杯が有明で行われています。僕がまだ子どもの頃、デ杯と言えば一大イベントでした。田園コロシアムで開催され、新聞やテレビのスポーツニュースでも結構大きく取り上げられていました。しかし、あれから幾星霜。日本が弱いせいもあるのですが、テニス自体のニュースバリューが下がる中、デ杯は一般人はもちろん、テニス愛好家にすら気にもとめられていなかったりします。

 ただ今年のデ杯はいつもとちょっと違います。錦織圭というエースを擁した日本は27年振りのワールドグループ復帰を目指しています。昨日から始まったインド戦はワールドグループへのプレーオフ(入れ替え戦)。勝てば久々にアジアから世界へと舞台を移すことができるのです。

 インドは伝統的にダブルスが強い国。デ杯はシングルス4本とダブルス1本の5本勝負ですが、シングルスでタイになればダブルスが鍵を握ることになります。日本としては錦織で2勝はもちろん、もう1本シングルスで勝たないと苦しくなります。つまり勝負は第2シングルスであり、そこに誰を起用するかです。

 竹内映二監督は昨日のシングルスに添田豪でも伊藤竜馬でもなく、ランキングが一番低い杉田祐一を起用してきました。世界ランクは杉田の175位に対してインドのエース・デブバルマンは65位。普通にいけば難敵ですが、杉田はかなり体が切れているということで、添田、伊藤を差し置いての抜擢となったようです。

 そして杉田は見事にその期待に応えました。なんと6-3,6-4,7-5のストレートで勝ってしまったのです。正直この結果は起用した竹内監督ですら想像以上だったのではないでしょうか?もちろん勝つにこしたことはないんですが、恐らく監督の意図は杉田が粘ってデブバルマンを疲れさせ、3日目の錦織とのエース対決に有利になるようにしてくれれば良い、というところだったでしょう。初日は1勝1敗、2日目のダブルスは落としても、3日目のシングルスで2勝と計算していたと思います。インドの2番手ボバンナはダブルスプレーヤーですが、シングルスはランキング559位。日本の誰が出ても十分勝機があるからです。

 1本目の杉田が快勝したことで楽になった2本目の錦織はボバンナを軽く一蹴。初日2勝で日本はこれ以上ないスタートを切りました。これで後は3日目のシングルスで錦織がエース対決を制するか、相手の弱点である第2シングルスを破れば良いのです。シングルスのどちらか1本取ればOKですから、もともと勝ち目の薄かったダブルスは捨てて錦織を休ませることができます。竹内監督は当初ダブルスは錦織と添田のペアだと発表していましたが、初日の結果を踏まえて杉田と伊藤のペアに変更しました。つまり3日目は錦織と添田がシングルスに出るということなのでしょう。

 もちろんデ杯では何が起こるかわかりません。ランキングでは上位の選手がデ杯独特の雰囲気に飲まれて負けてしまうこともしばしばあります。ただいまその流れは日本にきています。杉田が勝ったのがその証拠。いよいよ27年振りの世界復帰が目前に迫ってきました。有明まで応援に行きたいくらいです。


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