幹事クリタのコーカイ日誌2011

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7月18日 ● 「なでしこジャパン」世界を制す。

 女子サッカーワールドカップドイツ大会決勝、日本対アメリカは、予定より1分遅れて日本時間の午前3時46分にキックオフされました。3連休じゃなければさすがに見ようとは思わない時間帯ですが、我が家は一家揃ってテレビ前で観戦です。

 試合は開始早々から世界ランキング1位のアメリカが押しまくる展開。何度も日本ゴールに迫られて危うい場面が繰り返されましたが、日本には運がありました。ピンチを幾度も跳ね返して0-0で前半終了。押されっぱなし。しかし、日本の各選手の顔を見ていると、決して希望がないわけではないと思わせる力強さを感じます。

 しかし後半、ついにアメリカに先制されてしまいます。縦にきれいに1本ロングパスを通されてモーガンのあっと言う間のゴール。敵ながらあっぱれというべきスピーディなプレイ。このゴールに象徴されるように、アメリカのサッカーは堂々と攻める王者のサッカーでした。日本をスピードでもパワーでもテクニックでも圧倒しています。

 しかしそれでも日本は挫けませんでした。ゴール前の混戦から宮間がよく詰めて押し込んで同点ゴールにつなげます。少ないチャンスをきちんとモノにする。全てで劣っていても気持ちで負けていない日本らしいゴールでした。

 試合はそのまま延長戦へ。足がとまってきてもやはりアメリカは強い。警戒していたワンバックにドンピシャのヘッドを許して決定的と思われる1点を献上してしまいました。さすがにもうダメか。王者アメリカ相手に善戦したものの2位で終わるのか、そんな空気が漂い始めた試合終了間際の延長後半12分。日本代表の顔であり、今大会も大活躍を続けてきた大黒柱の澤が宮間のセンタリングを見事に決めました。難しいプレーをいとも簡単にやってのけた澤。「なにかを持っている」という最近流行の言葉で表現するのは簡単ですが、それで片付けられない澤の代表歴18年が凝縮されたようなファインゴールでした。

 そのまま試合はPK戦へ。これはもう追いついた日本が心理的に絶対有利。アメリカにしてみれば実力通りにほぼ手中にしかかっていた優勝を目前にして取り落としたようなもの。意気上がる日本と顔面蒼白のアメリカの差はすぐに出ました。次々とゴールを外すアメリカの選手たち。GK海掘の好セーブもあって日本は余裕でPK戦を制し、これまで24回戦って一度も勝ったことがないアメリカをワールドカップ決勝という大舞台で下して優勝を手にしました。

 試合が終わったのは日本時間午前6時30分頃。夏の朝、日はすでに高く昇っています。僕は4時間後にはテニススクールに向かわなければなりません。3時間くらいしか寝られません。それでも久々に「見て良かった」と思える試合でした。女子サッカーは男子サッカーに比べればスピード感もなくテクニックも劣ります。しかし、だからと言って必ずしも見ていてつまらないとは限りません。ダラダラと試合するプロ野球よりも、懸命にボールを追う高校野球の方が面白いことがあるように。「なでしこ」たちの必死さが伝わってきたナイスゲームでした。




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