幹事クリタのコーカイ日誌2010

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11月18日 ● 「時間消費系」趣味と「技術向上系」の趣味。

 一口に趣味と言ってもいろいろあります。それを無茶を承知で大きく二分すると「時間消費系」と「技術向上系」に分けられるのではないかと思います。「時間消費系」は読書とか映画鑑賞とか音楽鑑賞、旅行、コレクションというような、それをしている時間を楽しむことが目的のもの。「技術向上系」はスポーツ全般、音楽演奏、囲碁将棋チェス、ダンス、絵画、陶芸といった自らの技量を向上させていくことを目的としたもの。

 「時間消費系」は大抵お気楽で苦労が少ないものです。努力もあまり必要としません。まあ「暇つぶし」に近いので、年を取ってもゆっくりと楽しめるものがほとんどです。それに対し「技術向上系」は努力によって向上していくことが喜びですから、ともすれば楽しんでいるのか苦しんでいるのかわからない時があります。しかも体なり頭なりを使うので、加齢とともにますます能力が落ちて大変になってきます。向上するのではなく退化するのを食い止めるのがやっとという場合も多々あります。

 もちろん、どちらが良いとか悪いとかの問題ではなく、好き嫌いの問題ですから、どちらでも楽しめれば良いし、僕も両方向の趣味を楽しんでいます。ただ世の中には「時間消費系」は好きでも「技術向上系」は苦手という人が結構います。「なにを好きこのんで苦しい思いを」とか「努力する才能がないから」「コツコツ続けるのが苦手」などと言って、技術向上系の趣味を避ける人を随分と見てきました。勉強や仕事のように努力をしなくてはならないものがあるのに、その上、趣味までそんなに頑張りたくないと言われると「なるほど」と思う反面、頑張ることも楽しいのになぁとも思います。

 逆に「技術向上系」が大好きな人は、何かと向上心に溢れていて各方面に手を出して頑張っているので、一緒にいると刺激的な反面、ちょっと疲れることも確かです。また努力をしない人に対してついつい「もっと頑張れば良いのに」的なことを言って嫌われます。要は「ウザイ」人なのです。

 「時間消費系」を好きな人は大概人間としては「癒し系」ですから、一緒にいると楽ですし後ろから背中を叩かれてハッパをかけられることもありません。何回も書いているように「楽」と「楽しい」は違います。「楽したい」と思うと時には退屈、「楽しみたい」と思うと時には大変。草食系と肉食系もこの「楽したい」と「楽しみたい」の差ではないかと思います。恋愛も障害があったりしてハードルが高い恋愛ほど大変な代わりに刺激的で楽しいですからね。

 エネルギーに満ちあふれている若者は、昔から「技術向上系」の趣味を「楽しみたい派」の「肉食系」人間だったのに、最近の若者が変化してきているとしたら、それは世の中が若者を疲弊させてしまっているのかも知れませんね。


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