幹事クリタのコーカイ日誌2010

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9月16日 ● 菅が勝ったからには。

 菅vs小沢という重量級の対戦となった民主党の代表選は意外な大差で菅直人の勝利に終わりました。もっとも大差というのは党員・サポーターの票(しかも総取り制だったせいで余計に差が開いた)だけで、国会議員の票数は206対200という僅差。まさに民主党が真っ二つにわかれた選挙だったことがわかります。

 ただ当初鳩山グループが小沢支持に回った段階では少なくとも国会議員票は小沢圧勝かと思ったのですが、終わってみれば国会議員ですら菅支持が上回ったのですから、これはやはり意外でした。小沢に対するマスコミのネガティブキャンペーンが効いたという意見をネットなどでは見かけますが、国会議員票でも菅支持だったことを思うと、それだけではないのでしょう。

 理屈で言えば今回小沢に理はありませんでした。わずか3ヶ月前に鳩山総理ともども幹事長を辞任をしておいて、いきなり自分たちの担ぎ上げた総理を引きずり降ろすなんておかしな話です。参院選で負けた責任を取っていないというのは総理に求めるべきではなく党幹事長にこそ求めるべきですし、もっと言えば候補者を選んだのは小沢前幹事長なんだから、責任の一端は自分にもあるわけで、そこに文句を言うのは筋が通りません。

 また公約を菅がきちんと果たしていないというのなら、まだ総理になったばかりの菅に言うよりも、その前の1年間鳩山-小沢体制で何をやっていたのかということになります。結局のところ、「非小沢」とか「小沢外し」とか言われてむかついたから出た、というだけにしか思えません。それではいくら小沢に期待する人たちがいるとは言え、支持が広がらないのも無理からぬことです。

 菅と小沢の政策の違いを挙げて政策論争をというのも、同じ党内で何を言っているのかという気がします。党内の議論ですりあわせができず、選挙で争わなければならないくらいなら、さっさと党を割ってしまえば良いのにというのが正直なところ。小沢の政策は元来、自民党やみんなの党でもかなり受け入れられるものだと思います。だったらそっちと一緒にやれば良いのにと誰だって思います。

 と言うことで、今回負けた小沢が民主党を飛び出して政界再編に向けて動き出すことを期待したのですが、残念ながら本人は「一兵卒」に戻るそうです。いつまで政治家はこういう旧軍的な用語を使いたがるのかと、その時代錯誤さには辟易しますが、とにかく「今は大人しくする」と言っているのです。もう諦めたのか、それとも次のチャンスを窺うつもりなのかわかりませんが、小沢がおとなしくしていることで菅が政権運営をやりやすくなることは確かでしょう。

 いま我々世代にとって一番関心があり望んでいることは景気対策です。これ以上日本経済をダメにして欲しくないのです。代表選で1ヶ月以上も政治は停滞しました。大きく国益を損ないました。菅総理には安定政権としてこれから粛々とやるべきことをやっていって欲しいものです。



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