幹事クリタのコーカイ日誌2010

[ 前日翌日最新今月 ]


 
7月18日 ● 大相撲を変えるカリスマはいるか?

 先日日本相撲協会の「ガバナンスの整備に関する独立委員会」が発足しました。文部科学省の強い要請で、外部有識者による大相撲改革のための委員会で、11人のメンバーが選ばれたそうです。僕はこの選ばれたメンバーの人たちがどれくらい相撲について識見が深く、どれほど相撲を愛している人たちなのかわからないので、人選についてどうこういうことはできませんが、よりよい提言を早く出してくれることは期待しています。

 前にも書いたように、大相撲は明治時代から続いているビジネスモデルとしては限界にきているのではないかと思います。大事なことは力士が土俵の上で精一杯相撲を取れること、それだけです。ファンとして望んでいるのは「充実した土俵」だけ。それ以外の組織維持や既得権益を守るためのあれこれはなんら興味がありません。だから協会の幹部連中が相撲経験者でなくなったって全然構わないし、親方による部屋経営なんてなくなってもいいし、もっと言えば部屋制度そのものがなくなったって問題ありません。

 それは大相撲という文化を破壊することだ、という意見もあるでしょうが、今のまま続けたら早晩相撲協会は立ち枯れてしまうと僕は思っているので、相撲そのものがなくなる前に打てる手は打っておいた方が良いと思うのです。変わることは変わる、でも残るべきことは残ります。相撲を愛しているファンがいる限り、どんなに制度や組織が変わったって、相撲は生き残ると僕は信じています。

 ただそうは言っても、今回の改革はかなりエネルギーがいる仕事になります。独立委員会は所詮外部から意見を言うだけの組織。本気で相撲協会を改革していくためのエンジンにはなり得ません。どんな改革であれ、物事を変えるのはいつでも蛮勇を振るい、全てをなげうってでもやり抜く強い意志と行動力とカリスマ性を持った個人です。

 それは例えばナポレオンのような、例えば織田信長のような、批判をものともせずに信じた道を切り開いていく「個」の力が必要です。そういう人物がいるのかどうか、僕にはもちろんわかりませんが、歴史を見ても、窮地に陥ると人物は現れるものだと思います。相撲を心から愛し、相撲を守ろうとするカリスマ改革者の登場を期待しています。



twitterでもつぶやいています@kanjikurita

gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」