幹事クリタのコーカイ日誌2009

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12月21日 ● M-1と「JIN」最終回。

 昨日の夜はテレビを見て久しぶりに楽しみました。まず6時半から始まった「M-1グランプリ」。回を重ねてすっかり年末の歳時記となった感じがありますが、今年はいつもに増して全体のレベルが高かったと思います。毎年決勝の9組の中には必ず1組か2組は失敗してしまうところがあるのですが、今年は最下位のハリセンボンでも十分に面白かったので、全体に厚みを感じました。

 ノンスタイルが敗者復活してきたところで、何となく最後はナイツ、笑い飯、ノンスタイルという実力派3組かなと予想していたのですが、それを打ち破ったのがパンクブーブー。見覚えはあったものの、あまりネタを見たことがない彼らが手堅く上位に食い込んだのには驚きました。

 さらに2本目ではノンスタイルが飽きがくるような同じ笑いを狙ってちょっと残念、笑い飯にいたっては1本目の奇跡のような出来に自ら押しつぶされたかのような自爆を演じてしまい、破綻なくまとめたパンクブーブーが漁夫の利を得た感じで優勝をさらってしまいました。

 ただ、去年のM-1で優勝したノンスタイルよりも準優勝に終わったオードリーに脚光が当たったように、今年も優勝したパンクブーブーよりも自爆した笑い飯の方がはるかに印象的だったのも事実です。パンクブーブーのネタは全然思い出せませんが、笑い飯の「鳥人」も「チンポジ」もずっと記憶に残ることでしょう。笑い飯は勝負に負けたけど笑いでは勝ったと思います。

 ついでに余談ですが、M-1チャンピオンは翌年のオートバックスのCMキャラクターになります。「パンクブーブー」という名前はクライアントにハマリ過ぎです。安易にCMの企画を立てやすいだけに、かえってプランナーはやりにくいかも。

 さて、M-1の余韻も醒めやらぬままに『JIN』の最終回が始まりました。1時間余りで懸案を片付け全ての謎をどう解明するのか、かなりジェットコースター的な展開になるのかと思いきや、これまで通りのじっくりとした丁寧な進行。それはそれで良いのですが、残り時間を見ながらこちらが焦ってしまいました。

 野風を手術するまでの仁の葛藤、咲の婚約、龍馬の行方など、そんなに丁寧に描いていたら、胎児の謎もタイムスリップの謎も未来の病状の変化もわからないままどうするんだよ、とジリジリしながら見ていました。原作と違うラストを用意していると聞いていたのに、これじゃあもう終われないぞ、噂通り「続きは映画で」になっちゃうのか?

 そして。そのままエンディング。結局なにひとつ解決していません。伏線を張るだけ張っておいて、そのまま放置プレイ。しかも番組終了後に映画化の告知もパート2やスペシャルの案内もありません。うわー、消化不良だ。どうしてくれるんだ?ここまで見てきた視聴者はどうすれば良いんだ?こんなのTBSに抗議が殺到してるんじゃないの?

 ドラマとしては最後まで面白かったですよ。問題は「最後」が最後じゃなかったことで、まあ「のだめカンタービレ」のドラマ化が原作の途中で終わって、SPや映画につながっていったように、「JIN」も原作が終わるまでSPや映画で続きを描きながらつないでいくってことなのでしょうか?

 ここからは全くの僕の憶測ですが、本当は制作側はドラマスタート時には一応の終わりを用意していたんじゃないかと思います。ところが放送を始めてみたら予想外に好評だったので、これはもっと引っ張らなければということで、急遽こうした最終回に変更してしまったんじゃないでしょうか?まず来春にSPを作る、次に夏に映画化する、そして来年秋にパート2を作る。1年かけて商売にできるわけです。ヒットコンテンツが少ないTBSだけに、最後までしゃぶり尽くそうということではないのかと。まあこれだけ面白かったのですから、それならそれで良いですけどね。あっさり終わってしまうには本当にもったいないドラマでしたから。


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