幹事クリタのコーカイ日誌2009

[ 前日翌日最新今月 ]


 
8月29日 ● 全米オープン展望。

 今年のグランドスラム最終戦である全米オープンが始まります。個人的な注目は復活のナダル。ランキング1位の座から滑り落ちたと思ったら、マレーにまで抜かれて今や3位。今大会も第3シードになってしまいましたが、この全米で優勝すればフェデラーに続き生涯グランドスラム達成です。ナダルの実力をもってすれば、決して不可能ではありません。問題は故障の回復具合だけでしょう。

 フェデラーは全米6連覇とい大記録がかかります。グランドスラムに照準を合わせてくる調整のうまさも抜群ですし、本命であることは間違いありません。隙があるとすれば生涯グランドスラムとサンプラスを抜く15個目のタイトルを獲得したことでのモチベーションの低下だけですが、ことフェデラーに限って言えば、それも杞憂に終わるかも知れません。全仏、ウィンブルドンで実現しなかったナダルとの頂上決戦が見たいところです。

 第2シードのマレーも、そろそろタイトルが欲しいところ。着実に成長し続けていることは感じられるので、今大会は2強と並ぶ優勝候補です。逆に4位に落ちてしまったジョコビッチは正念場です。5位以下とのポイント差もなくなってきただけに、このまま普通の一流選手に終わってしまっては面白くありません。

 4強以外ではやはりロディックに注目です。ウィンブルドンでの素晴らしい戦いぶりを見ると、地元全米では優勝候補の一角に挙げても良いと思います。またデルポトロの成長振りにも期待です。大穴としては復調してきたダビデンコと今季好調のベテラン、ハースを挙げておきましょう。

 ドローを見ると、フェデラーは随分と楽な感じで、準決勝のロディックくらいしか強敵はいません。逆にマレーはグルビスと初戦、3回戦ではカロビッチと気が抜けませんし、ナダルも同じ山に入ってしまいました。ナダルは初戦でガスケということで、これまた最初にしては随分な強敵。ジョコビッチも初戦がルビチッチですから、本当にフェデラー以外はみんな大変です。

 女子は最近混戦状態というか、どんぐりの背比べで男子ほど面白くないのですが、本命はセレナ、対抗はヴィーナスのウィリアムズ姉妹なのはウィンブルドンと同じ。さらに彼女たちに立ち向かうのはクズネツォバ、ディメンティエバ、サフィーナ、シャラポワらのロシア勢というのも一緒。唯一注目は復帰したクライシュテルス。彼女の復帰はちょっと興味深いものがあります。これにエナンも復帰してくれれば、女子も面白くなるんですけどね。

 日本勢は錦織が欠場、伊達が予選で敗退となってしまい、結局いつもの杉山のダブルスだけが期待です。杉山の頑張りは本当にすごいと思いますが、なかなか新しい顔が続かないのが寂しいですね。