幹事クリタのコーカイ日誌2009

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2月12日 ● 検定商売はボロ儲け。

 日本漢字能力検定協会が公益法人なのにも関わらずボロ儲けをしており、しかもその利益の大半を理事長とその息子の副理事長が貪っていたという実態が明らかになってきました。週刊誌などのメディアもここぞとばかりに漢検を叩きまくっています。これまで漢検を受験してきた人たちの中にも「腹立たしい」と思っている人がたくさんいることでしょう。

 漢検が日本人の漢字能力向上に寄与してきた役割は否定できませんが、以前から僕は「受験料が高い」ことに疑問を感じていました。と言うか、漢検だけではなく、乱立している様々な「検定」はどれもこれも高額な受験料と、これまた高額な問題集やテキストでボロ儲けしているのではないかと疑っています。

 と言うのも、僕自身が仕事でとある検定の立ち上げとPRに関わったからで、その時に検定や公式テキストの作成の一部始終を見ていましたから、検定商売というのはある一定数以上の受験生さえ集まれば、後は雪だるま式に儲かるということは実感していました。もちろん、ある程度の数が集まらなければ赤字ですし、英検や漢検のような老舗ならともかく、後発の様々な検定は厳しい競合にさらされていて「勝ち組」に入るのは容易ではありません。

 ちなみに「資格ナビ」に掲載されている資格・検定の数はなんと1165種類。国家資格、公的資格、民間資格からご当地検定(京都検定、富士山検定など)やら、おもしろ検定(三国志検定、メイド検定など)まで、実に様々な資格・検定があります。例えば僕は地理や歴史が好きなので「地理能力検定」を受けてみようかと思ったことがあるのですが、受験料3300円に問題集が1260円。「世界遺産検定」にいたっては、3級でも受験料3800円、1級は13000円、マイスターなんて25000円と超高額です。公式テキスト3分冊各2625円に公式基礎ガイド2625円、公式過去問題集1470円と、なんでも「公式」と名付ければ良いのかという感じで出版物も売りまっています。

 これらを調べた時、僕はあまりの高額費用に「検定なんて受けるだけバカバカしい」と思ったものです。だって同じ知識を試すならクイズ番組に出れば賞金が貰えるのに、なぜ自分がお金を払わなければならないのでしょう?知識は財産です。ムダに使う必要はありません。