幹事クリタのコーカイ日誌2007

[ 前日翌日最新今月 ]


 
10月20日 ● 巨人目線放送はやめてくれ。

 クライマックスシリーズ第2戦。中日の先発はエース川上。予想では山井だと思われていただけに、中5日で川上はサブライズでした。もっとも僕は落合監督が短期決戦では良い投手を出し惜しみしないでどんどん使うという方針のようなので、川上もあるかなとは思っていました。結果としては7回まで4失点で粘っただけに正解ということでしょう。そして8回から2日連続で岩瀬投入。しかも左の李の場面ではなく、右の二岡のところで岩瀬というのはちょっとビックリでしたが、結果的には成功したのですから、落合の継投術は冴えていると考えるべきでしょう。

 打っても6番李が2安打3打点、8番谷繁が4安打、そして投手の川上が2安打と下位打線が活躍し、投打、そして守備でも巨人を圧倒しました。一発に頼る巨人に比べ、投打守走全てにバランスが取れた中日の方がはるかに野球の質が高く、しかも新しさを感じさせます。シーズンではわずかな差で巨人に首位を譲ったとは言え、セ・リーグの代表として恥じないチームだと改めて思いました。

 しかし、それだけ中日の方が良い野球をしていても、テレビの中継やスポーツニュースを見ていると、放送する側のスタンスが完全に巨人目線、巨人サイドに立っての放送なのです。それは本来公平性を重んじるはずのNHKでも同様。巨人の側に立って「川上に抑え込まれました」「荒木の好守に阻まれました」「ホリンズが反撃の一発を放ちました」「李にホームランを浴びてしまいました」「代打矢野もあえなく凡退」などと平気で言います。見ている中日ファンとしては気分が悪くて仕方ありません。

 これの何が腹が立つかというと、言っている本人たちが無自覚なところです。無意識のうちに自然と巨人サイドに立って、中日を外国のチームのように倒すべき相手と思って喋っていることが腹立たしくあり、また恐ろしくもあります。悪気はないのに女性や身障者や外国人を傷つけ差別をする人たちと同じです。こういう人たちは悪いことをしている意識がありませんから、きっとそれを指摘してもキョトンとして「そんなに過敏にならなくても」などと言い放ち、余計に絶望的な気分にさせるのです。鈍感は罪です。これならわかっていて巨人応援放送をしている日本テレビの方がまだマシ。

 こうなったら中日があっさり巨人を3タテし、巨人優勝で浮かれているマスコミに冷水を浴びせるしかありません。もっとも、それで去年と同じ中日vs日本ハムの日本シリーズになると、またマスコミは日本ハム応援に乗っていきそうな気はしますけどね。中日ファンはいつまでたっても日の目を見られません。