幹事クリタのコーカイ日誌2007

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7月29日 ● 夏ドラマ中盤戦への感想。

 この7月に始まった夏ドラマですが、マンガ原作とコメディが幅をきかせていて、どれも似通った印象。ほぼ3〜4回終わったところでの感想です。

 まずもうこの先は見ないかなというのが『山田太郎ものがたり』。ぼんやり見ている分には楽しめると言えば楽しめるのですが、やはりこれは基本的に「女子」のためのアイドルドラマ。オジサンが見るにはちょっと辛いです。

 そろそろきついかな、というのが『ファースト・キス』。やはりコメディといっても、難病モノでもあるので、生きる意味とかいろいろ考えさせられる部分があるとバカになって楽しめません。それに井上真央の演技が迫真過ぎるというか、ちょっと重い。もう少し可愛らしさがあると良いのですが、小悪魔というにはリアル悪魔になっているので共感しづらい部分があります。

 同じく『牛に願いを LOVE&FARM』もきつくなってきました。こちらも農業問題とかに踏み込んでいて、コメディの割にはテーマが重いのです。しかも主演の6人が揃いも揃ってオーラに乏しいというか、演技力を云々する以前に見ていてあまり楽しくないのもきついです。

 意外に見てられるのが『山おんな壁おんな』。最初はひどいドラマだなと思っていましたが、突っ込みどころ満載なのは、敢えて狙いでやっているようですし、段々その現実離れした感じに慣れてきてしまいました。ドラマとコントの中間地帯にあるものだと思えば、これもありかなと。

 『ホタルノヒカリ』も面白いです。何と言っても綾瀬はるかが熱演。だらしない干物女っぷりを可愛らしく演じていて、彼女と藤木直人の掛け合い部分が最高です。現実にはない設定ながら、その誇張された部分にリアリティもあって、結構OL受けのドラマに仕上がっています。

 この夏ドラマでイチ押しは『パパとムスメの7日間』。父と娘の心とカラダが入れ替わるという設定のコメディですが、最初からあり得ない設定だけに、思い切った演出と役作りができていて楽しめます。特に舘ひろしがすごい。ここまで女子高生になりきれるとは思いませんでした。去年の大河ドラマ『功名が辻』の織田信長と同一人物が演じているとは思えない演技です。新垣結衣はまだオヤジになりきれていませんが、あまりやり過ぎると彼女のキュートさが失われてしまうので、いまくらいに演技を抑えている方が良いような気もします。あまり期待していなかっただけに、拾いモノでした。

 似たようなコメディばかりの中、どうやらコメディとして割り切って、中途半端をせずに思い切ったドラマが僕の中では「勝ち組」かなと。