幹事クリタのコーカイ日誌2007

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6月22日 ● 日記才人の閉鎖告知に寄せて。

 この「コーカイ日誌」をずっと読んでくださっている方なら、「日記才人」というweb日記のリンク集のこともご存知の方も多いと思います。以前は「日記猿人」という名前で、ブログ登場以前はかなり隆盛を誇ったリンク集でしたが、最近はすっかり寂しくなってしまい、いよいよこの7月で閉鎖するという告知がありました。

 この「コーカイ日誌」を書き始めたのは11年前。その頃から「日記猿人」のことは意識していました。ただ当時の日記猿人は人間関係のトラブルが絶えず、しばらく関わるのを遠ざけて様子を見ていました。ようやくコーカイ日誌を書き始めて1年くらい経過したところで日記猿人も落ち着いてきたので登録をしました。

 僕の登録番号は953番。後に数万の登録日記を数えるようになるリンク集ですから、1000番以内はよく「古参」という言い方をされましたが、僕自身は敢えてコミュニティに深く関わらないようにしていたせいもあって、あまり古参という扱いはされなかったと思いますし、自分でもそういう意識はありません。コミュニティの外側にいると思っているからでしょう。

 ただ僕は避けていましたが、実は日記猿人の面白さは単なる日記のリンク集という枠を超えた濃いコミュニティ意識にありました。お互いの日記同士で刺激しあい呼応しあうように書き続ける日記群。その異様な熱気こそが、当時の日記猿人の面白さでありユニークさでした。

 その濃さゆえに辟易して離れていく人もいましたが、のめりこむ人はよりディープに係わり合い、時には行き過ぎて暴走したり袋叩きにあったり。それをまた外野から見て楽しむ人たちもどんどん膨れ上がり、まるで祭りのような熱気と狂気が渦巻いていました。

 「日記読み」という独特のサイトが注目を集め、また日記猿人絡みのオフ会も数多く開かれていましたし、そのオフ会報告日記もまた人気を博しました。もっとも僕自身は何度も言うように関わりを極力避けていたので、数人集まったオフ会は一度きり、2人で会った方も数人に過ぎません。実際に会えばそれはそれで楽しいのですが、やはり会うよりも読んでいるだけの方が想像が広がって楽しいからなと思っていました。

 ただ直接的な関わりを避けてきたとは言え、やはり「コーカイ日誌」を11年も書き続けてこられた大きな理由のひとつに日記猿人=日記才人があったことは間違いありません。投票というユニークなランキングシステムも励みになりましたし、いつも読んでいる日記が更新報告されていると、自分も負けずに書き続けなければと背中を押されました。

 また日記を書いている人からのメッセージやメールは、相手のこともこちらが知っているだけに見知らぬ読者よりも親密に感じて嬉しいものでした。多くの日記作者の方たちに励ましやご教示をいただき、今でもいくつかの日記は毎日愛読させてもらっています。

 ブログ全盛の今、気軽にブログを立ち上げる人が本当にたくさんいます。僕たちのようにhtmlを使って日記を書き、それを手動でアップして更新報告をするなんていう非効率的なことをしている人は随分少数派になってしまいました。もちろんそれは時代の流れなのでしょうが、もうあの熱い日記書きたちの狂乱が再現することはないんだろうな、という寂しさが胸をよぎります。、

 日記才人は草創期の日本のインターネット社会の中で、確かにひとつの時代を築いた記念碑的サイトでした。これまでボランティアで運営を続けてくださった方たちに深く感謝の意を表したいと思います。そして僕は日記才人最後の日まで一緒にお付き合いさせていただきます。


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