今年もＪリーグが開幕しました。昨年の覇者浦和を中心に優勝争いが繰り広げられることでしょうが、そういう話題をしている人が、果たして今どれだけいるのでしょう？もちろん熱狂的サポーターを持つ浦和を始め、数チームの都市ではそれなりに話題になっているかも知れませんが、どうもそれが広がりに欠けるというか、世の中それほどＪリーグに興味があるように思えないところが問題です。

　そもそもサッカー人気全体の凋落という傾向があります。これはやはり昨年のドイツＷ杯での日本代表の惨敗が響いていることでしょう。あれ以降は代表戦と言えどもテレビ視聴率も上がらず話題にもなりません。スター選手不足というのもあります。中田英は引退し、それに代わるスーパースターが現れません。オシム監督はジーコ時代と代表メンバーを大きく替えましたが、そこから新しいスターが華々しく出てきたわけでもありません。

　Ｊリーグもずっと盛り上がりません。テレビ中継が格段に減ったことで、スタジアムに熱心に足を運ぶサポーター以外の目に選手が触れることが少なくなってしまいました。以前のようにＷ杯が終わったら、各国代表を引退したスター選手たちがＪリーグに参加することもなくなりましたし、日本の数少ないスター選手は海外チームに移籍してしまうしで、国内リーグがこれほど盛り上がらないと、代表チームのレベルアップにもつながりません。

　ダメなところばかりが目立つＪリーグですが、かと言って競合スポーツであるプロ野球がそれほど関心が高いかというと、昔に比べればこちらもまた全然ダメです。松坂ばかりが話題になるように、興味は日本のスーパースターが集うメジャーリーグに移ってしまい、残りカスばかりで国内リーグが行われているのはＪリーグと同じ。どちらも揃って株価を下げている状況です。

　Ｊリーグの人気アップはなかなかシビアな状況ではありますが、まずできる改革としては開幕を秋にもっていくことでしょう。開幕したばかりでそれを言うか、という部分もありますが、実際に９月開幕は検討されていることですし、海外リーグと歩調を合わせて選手の移籍がしやすくなるというメリットだけではなく、日本国内でのスポーツ競技間の競合を回避するためにも、スポーツニュースがネタ枯れしやすい秋〜冬にリーグ戦を行った方が良いと思います。

　いま日本で盛り上がるのはマラソン・駅伝・フィギュアスケート。全てウィンタースポーツです。サッカーも昔は冬のスポーツとして認知されていたのですから、もう一度そこに戻ってみた方が良いんじゃないでしょうか。