幹事クリタのコーカイ日誌2006

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9月28日 ● そんな内閣で何ができるのか。

 安倍新内閣の顔触れが発表されましたが、何とも期待しようのない陣容にがっくりです。明らかに総裁選の論功行賞で決まっているし、派閥の力学が働いていて小泉首相時代に溜まっていた順番待ちの人たちを一気に大臣にしてみましたという感じ。どうせ来年の参院選まで持てばいいやという内閣ですから、大した仕事ができるとは思っていませんが、それにしてもこれで「改革」の継続なんてできるんでしょうか?

 安倍が最大の課題としているのは教育改革と北朝鮮拉致問題の解決だと思いますが、小泉内閣を引き継ぐ内閣ならば、それよりも僕は公務員改革に手を付けて欲しいと考えます。小泉のやった改革は道路公団や郵政の民営化など、言ってみれば「周辺」の改革にとどまり、結局「本丸」には踏み込めませんでした。

 安倍は今回の内閣人事を見ても、小泉のような独断専行はとてもできそうにありません。となると、そうそう簡単に本質的な公務員改革なんて望むべくもないとは思いますが、それでもそこに踏み込んでいかないと結局役人に操られて利権構造の中に埋もれていく「昔の自民党」に戻っていくだけだと思います。

 教育改革というのも確かに大事には違いありませんが、それが教育勅語的な内容の、儒教的な徳育重視教育の復活ということならちょっと待ってくれと言いたくなります。年寄りが喜ぶだけの精神論で今の教育がどうこうなるとはとても思えないのですが、安倍のこれまでの言説からすると保守的で抽象的な美辞麗句だけが並ぶだけで、それ以上の考えはないように思えます。

 それに「ゆとり教育」を導入してすぐに手の平を返すように学力重視を打ち出す、そんなコロコロ変わる教育改革は振り回される子どもたちが不幸になるだけです。教育は国家百年の大計です。もっと腰の据わった改革をしていかなければ、まさに国を誤ることになります。

 拉致問題はもちろんきちんと対応していくべきですし、そこで手を抜いて良いとは思いませんが、それよりも日中・日韓関係の改善の方が急務でしょう。アジアと日本の仲は小泉内閣5年間に信じられないほど悪化しました。小泉は格差を生んだとは言え経済政策はそれなりに評価しても良いと思いますが、外交に関してはブッシュとキャッチボールをしただけです。安倍内閣では外交も経済も不安だらけですが、首相に選ばれてしまった以上、何らかの手を打っていって欲しいと思います。

 しかし、こうして書いていても安倍内閣に何を期待して良いのかさっぱりわかりません。実行力も決断力もないボンボンで、軍備増強論のネオコン政治家のどこに人気があるのか不思議でなりません。もちろん、タカ派が「プリンス」として支持するのはわかりますが、それは決して幅広い支持ではないでしょう。本当にルックスだけで人々は支持しているですか?そこまで日本国民はバカ?


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