幹事クリタのコーカイ日誌2006

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7月17日 ● 日本女子テニス8強入り。

 フェド杯というのは女子テニスの国別対抗戦です(男子はデ杯)。ワールドグループの1部に8ヶ国、2部に8ヶ国がいて、4ヶ国が毎年入れ替え戦に臨みます。日本の女子はだいたいワールドグループの2部が定位置で、1部との入れ替え戦にいくか、地域ゾーンの入れ替え戦にいくかというところなんですが、今年は対戦相手に恵まれました。

 ワールドグループ2部の初戦、4月のスイス戦では、スイスはエースであるヒンギスが参加せずにジュニア選手ばかり。日本は杉山愛、森上亜希子、中村藍子、浅越しのぶとトップ4選手が揃って負けるはずのない布陣だったのですが、ジュニア相手に苦戦して辛うじて勝ち上がりました。

 そしていよいよ世界8強入りを狙うこの土日のオーストリア戦でも、オーストリアは主力を欠き、はるかに格下の選手ばかり。他の入れ替え戦参加国に比べてはるかに楽な相手です。日本はやはりトップ4が揃い、しかも地元開催だったのですから負けるはずがありません。きっちりと5戦全勝で片付けて1997年以来9年振りのトップ8入りを果たしました。

 日本の最高はその前年1996年のベスト4。この時は準々決勝で有明の森に当時世界最強を誇るグラフを擁するドイツを迎えたのですが、日本のエース伊達公子がグラフを下して見事に勝利したのです。日本テニスのハイライトのひとつです。

 あれから10年。あの時のベスト4メンバーであった杉山愛が未だに現役エースとして君臨しているのも素晴らしいことですが、彼女以外のトップ選手たちがフェド杯にきちんと出場していることが日本の可能性を広げています。

 女子のフェド杯も男子のデ杯もトップ選手が必ずしも参加するわけではありません。国を代表する戦いに積極的に参加する選手もいれば、個人戦を優先してほとんど参加しない選手もいます。例えばベルギーはクライシュテルスとエナンのトップ2が参加してくれれば間違いなく世界一ですが、滅多に2人が揃うことがないため苦戦しています。ウィリアムズ姉妹が出ないアメリカやシャラポワが出ないロシアも同じ。エースが出ない国は、その下のクラスの選手層の厚さが鍵になります。

 日本女子も一時期杉山と協会の確執が取り沙汰されフェド杯離れが見られましたが、今の植田監督になってからは、上位4選手がきちんと参加しています。格上ばかりが相手になるこの先、10年振りの4強入りのためには選手が揃うことは最低条件。テニスがより多くのファンを獲得するためには、日本が強くなることが必要なのは、WBCやサッカーW杯を見てもわかります。日本テニス、ここが正念場です。


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