今年の年賀状に秋に新しいマンションへ引っ越しをすることと、その新住所を書いておきました。前年の年賀状を見ながら宛名を書く人たちのために、今年の年賀状に新住所を書いておく方が親切だろうと思ったからです。もちろんはっきりと「９月から」の新住所であることも明記してあります。まだマンション自体が工事中で建っていないのですから、新住所はいまのところ架空のものです。

　ところが世の中には慌て者の人が結構いるようで、年賀状の返事をくれた人の中で、なんと７人もがこのまだない新しい住所に年賀状を送ってくれたのです。宛名面には今の住所がはっきりと書いてあるし、普通に読めばまだ引っ越していないことはわかるはずなのですが、お屠蘇気分で返事を書く時に多分そこまでちゃんと読んでいないのでしょう。パッと見て「ああ、引っ越したんだ」と思って慌てて新しい住所に送ってくれたのだと思います。

　まあ僕だって年賀状の全てにきちんと目を通しているかというと怪しいものですから、こうした人たちのことを笑えませんが、それでもやっぱり正月早々やってくれるなぁと受けていました。

　それにしても凄いのは郵便局です。いくら近いとは言え住所も違うし建物自体はまだない宛先なのに、よく僕のところまで届けてくれたものです。普通転居した後なら転居届を元に引っ越した先まで転送してくれるのはわかりますが、今回の場合はもちろん何にも郵便局には知らせてありません。それでも我が家にちゃんと届いたのは、僕が有名人だからではなく、多分７人も間違えた人がいたからでしょう。あまりの数の多さに郵便局も調べる気になったのだと思います。「おっちょこちょい」も数が集まればパワーになり得るということのようです。