幹事クリタのコーカイ日誌2005

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11月14日 ● 『トリック新作スペシャル』。

 人気ドラマ『トリック』の新作スペシャルが昨晩放送されました。劇場版第2作も決まったそうで、まだまだテレビ朝日はこのドラマで商売する気満々だなという感じですが、ドラマ自体は「可もなく不可もなく」という程度で、楽しめたものの絶賛するほどでもなかったかなというところでした。

 良かったのは、相変わらずあの世界は不変だったこと。濃いおかしなキャラクターが続々と登場して、ドラマを無茶苦茶に掻き回すし、突っ込みどころ満載の展開もお得意の言葉遊びも健在でした。そういう点では確かに面白いのですが、ただずっと見てきたファンとしては、それが従来の枠内に収まり過ぎていて、そこから全く突出していないので「期待通り」であっても「期待を上回る」ところがなかったのです。そしてこのドラマは常に期待を良い意味で裏切るパワーこそ魅力だっただけに、それが「そこそこ」で終わってしまったのが残念でした。

 主役の2人、仲間由紀恵と阿部寛も、当初このドラマがスタートした頃から比べれば随分とビッグになりました。それはドラマの格を上げるという意味では良いことでもあるのですが、『トリック』というドラマのどこか漂うインディーズ的魅力が主役2人がメジャー俳優になってしまったことで少々薄れてしまったのも事実です。マニアックにくだらないことをやって楽しんでいるな、という面白さが、主役の格が上がったことで逆に日の当たるところに出てしまって楽しくなくなってしまったのです。

 売れてメジャーになってしまうことによってかえって失ってしまうものもあるのは、いろいろなジャンルで起こること。『トリック』にはいくら売れてもそのマイナー感は失って欲しくないものです。


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