幹事クリタのコーカイ日誌2005

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9月8日 ● 鈴木貴男の解説。

 WOWOWの全米オープンテニス中継を毎晩眠い目をこすって見ているのですが、今年の売り物は鈴木貴男がゲスト解説をしていること。鈴木貴男と言ってもテニスファン以外には「Who?」でしょうが現在の日本男子テニスのトッププレーヤーです。しかも松岡修造引退後、長年デ杯でエースを張っているのですから、サッカーに例えれば中田英のような存在なのですが、知名度はヒデの100分の1くらいかな?なにせテニスをしている一般アマチュアプレーヤーですら鈴木貴男を知らない不届き者もいるくらいですから。

 ただテニス解説と言えばNHKなら坂井利郎、福井烈、WOWOWなら柳恵誌郎、丸山淳一といったあたりが定番なのですが、現役から離れて解説者生活が長い人はもちろん話しなれていて聞きやすい反面、どうしても新鮮さがなく「こう言うだろうな」と思うようなことしか言いません。これは野球やサッカー解説者の方がもっと顕著だと思うのですが、それを「〇〇節」と言えば聞こえはいいかも知れませんが、ちょっと聞いている方も「聞き飽きたな」と思うこともしばしばです。

 その点、鈴木貴男のようにまだ現役のプレーヤーが解説をすると、話の視点がまずプレーヤー目線ですから新鮮です。実際にそのプレーヤーと対戦したことがある場合は、より具体的な話が聞けますし、対戦した人間でしか話せないような実感や裏話もあって「ほー」と思わせます。

 もちろん話し慣れていないと「何言ってるんだ?」ということもありますが、鈴木貴男の場合は彼自身の才能か訓練かわかりませんが、現役プレーヤーの割にはかなり明快かつ明瞭な話し方をするのでわかりやすくて驚きます。

 僕は福井烈が解説者になったばかりの頃を覚えていますが、当時はそれはひどいものでした。プレーを見ていても解説をしないで感心ばかりしているので「それじゃあファンと一緒だろ!」と思わずテレビに突っ込んでいたものです。今は随分と上達して安心して聞けるようになりましたが、当時の福井と比べたら今の鈴木は格段に上です。

 鈴木もすっかりベテランの域に達しています。あと何年も現役でプレーできるとは思えませんから、多分そろそろ引退後の活動も視野に入れての今回のWOWOW解説なのでしょう。これなら十分いけると思えますから、日本のテニス解説界は立派な後継者ができて安泰です。もっとも、鈴木引退後の日本男子テニス界は全く後継者が育っておらずとても不安ですけどね。もちろん、そちらの方が問題ですし。


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