バーレーン戦に続き北朝鮮戦もきっちりと勝って日本がＷ杯出場を決めました。誰も負けるなんて思ってはいなかったことでしょうが、世界で予選突破一番乗りということで、とりあえずはめでたいです。ジーコもいろいろ言われてきましたが、これで少なくとも最低限の仕事は果たしたと言っても良いでしょう。

　ただ本当にこれは最低限です。なにせ前回は地元開催とは言えベスト１６。当然今回も決勝トーナメント進出が目標になるわけですから、アジア予選を突破なんて低い目標で満足しているわけにはいきません。

　しかも今大会はアジア枠がなんと4.5。FIFAはアジアに大盤振る舞いです。ヨーロッパの強豪国が予選で苦戦している様子をみるにつけ、こんなにアジアは楽でいいのかなと感じます。もしこのままフランスやスペインが予選で敗退するようなことがあったら、アジアの枠をひとつふたつ譲ってやった方が本大会が盛り上がるぞなんて思ってしまいます。いくら前回韓国がベスト４、日本がベスト１６とは言え所詮は地元でのこと。実力的にはアジアの枠はせいぜい３というところでしょう。

　まあそんなケチを自分たちでつけても仕方ないので、ここは素直に最終予選突破を喜ぶとして、今日からの課題は当然来年の本大会までにどれだけ代表の力をアップさせられるかということ。これからの相手はアジアではありません。パワーもスピードもテクニックも経験も上の国々を相手に戦っていかなければならないのですから、アジアが相手の最終予選までのチーム作りとは変えていかなければなりません。

　当然、国内組よりも海外組の経験を重視していくべきでしょうし、ジーコもそれくらいはわかっているからこそ、今まで批判を受けながらも敢えて海外組を起用してきたのだろうと思います。小野がしばらくは復帰できないみたいですが、彼も含めて海外組の体調と日程の調整が大事になってきます。

　本大会が開かれるドイツは日本とは全く気候も違います。だから本大会までに海外遠征、特にヨーロッパ遠征をなるべく多く組んで、「極東」のハンデを乗り越えていかなければなりません。さて、協会がどこまで一枚岩となってジーコや選手をフォローできることか。ちょっと心配です。まあプロ野球ほど非協力的でバラバラではないでしょうけどね。