幹事クリタのコーカイ日誌2005

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5月27日 ● 仕事好きと会社好き。

 昨日女性における「男好き」と「恋愛好き」の違いについて考えましたが、男性におけるこれに近い感覚として「仕事好き」と「会社好き」の差があります。男性には多分わかりやすい例でしょうが、もちろん女性でも当てはまる人はいます。すぐに「仕事」を理由に家庭サービスを放り出したり、恋人とのデートをドタキャンするような男がいますが、実は本当に「仕事」がしたくて行くのか、それとも「会社」が呼んでいるから駆けつけるのか、微妙ですがはっきりとした差がそこにはあります。

 「仕事好き」は会社の規則とか上下関係とか出世争いとか気にしません。自分が任されてやるべき仕事だけに燃えているので、他のことはどうでも良いのです。他人がどう思おうが、上司から評価されようがされまいが、自分が納得できる仕事の内容と成果があれば大満足。お金にも権力にもあまり興味がないのが特徴です。

 「会社好き」は反対に仕事の「内容」にはこだわりませんが、その仕事の持つ「意味」にはこだわります。すなわちそれは上司に認められるような仕事なのか、同僚や後輩に威張って手柄話ができる仕事なのか、そこがポイントなのです。会社の人事に異常なまでに興味を持ち、噂話が大好きで、仕事中よりもアフター5に同僚など仕事関係者と飲みに行くことが一番大事な時間です。

 「仕事好き」は職人気質で一定の評価は得ますが大きな出世はしません。その代わり会社に依存はしていないので会社を変わることは平気です。「会社好き」は出世しますが周りからは疎まれがちです。どちらも弱点はオフタイムの過ごし方で、仕事関係以外の友人を持たず趣味もありません。定年などで「仕事」や「会社」を取り上げられたら、陸に上がった魚同然。後は死を待つのみです。

 もっともバブル崩壊以後、こうした「仕事人間」「会社人間」はかなり減ってきたようにも思います。「仕事」や「会社」にどれだけ尽くしても裏切られることもあるし先行きも不透明。むしろどちらも嫌いで、嫌い過ぎて就業しない「フリーター」「ニート」が急激に増えていることが社会問題化しているくらいです。

 仕事なり会社なりに埋没するくらいのめり込むか、そうでなければ逃避行動に走るか、という選択はどちらも極端過ぎる生き方だと思いますが、それだけ仕事や会社というものが現代人に対して大きなプレッシャーとなっているからだとも考えられます。公私のバランスの取れた生活を送るためには適度な仕事や会社との距離感が必要ですし、その距離を保つためのセンスと力がいります。それもまた「生きる力」なのですが、「ゆとり教育」でもそんなことは教えてくれないので、自ら身に付けるしか仕方ないです。


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