アジアカップ決勝戦、日本は中国相手に3-1で見事に勝利、連覇を果たしました。完全にアウェイの公式戦での勝利は、これから日本が強くなるための貴重な経験になったことでしょうし、またアジアの中ではトップであることの十分な証明になったと思います。かつてアジアでも三番手、四番手あたりをウロウロしていたほんの１０数年前を知っているだけに、ここまで堂々とした勝利を見せられると、つくづく日本のサッカーも成長したんだなぁ、と感心してしまいます。

　今回のアジアカップでの収穫は「粘り強さ」だと思います。常に先手を取られながらも追いついて、また勝ち越して勝利を掴んできた二枚腰な強さは、これまでの日本代表チームには欠けていたものでした。諦めず切れず、自分たちの力を信じて勝ち抜いていくようになったのは本当に「強さ」が身についてきた証拠です。

　さらに言えば決勝となった２点目の中田浩のゴールは、テレビで見る限りは明らかなハンドだと思います。しかし誤審もサッカーのうち。それを上手に生かしていく「したたかさ」も身に付け始めとしたら頼もしい限りです。

　問題は今回のアジアカップにヒデ、小野を始め中心となるヨーロッパ勢がかなり欠けていたこと。彼らが加わっても、今回と同じように一丸となってチームプレイが機能するかどうか。ジーコ監督の采配の真価が問われることになります。