幹事クリタのコーカイ日誌2004

[ 前日翌日最新今月 ]


 
3月30日 ● オスカー女優勢揃い。

 「オスカー女優」と言っても、アカデミー賞を受賞した女優のことではありません。オスカープロモーションという女性モデルを中心にした芸能事務所のことです。何が勢揃いかというと、昨晩の『東京フレンドパーク2スペシャル』でのことです。改編期恒例の2時間スペシャルだったのですが、出ていたのが米倉涼子、上戸彩、菊川怜、佐藤藍子、石川亜沙美、田丸麻紀の6人。

 僕はたまたまテレビをつけたらこの番組をやっていて、そういう企画だとは知らなかったので、このメンバーはどういう組み合わせなのか最初は面食らいました。TBSのドラマで共演している女優陣かと思って顔触れを眺めていて、いや、どちらかというとNHKの大河ドラマくさいなぁ、でもそんなことあるわけないか、と考えていて「ああ、オスカーの女優か」と思い当たったのです。

 さらに番組を見ていると、オスカーが売り出している「美少女クラブ21」とか言う連中まで応援というカタチで出演していて、番組は完璧にオスカーとのタイアップ状態。露骨なプロモーション番組と化していました。

 もちろん、昔から芸能事務所がテレビ局とタッグを組んで番組を作ることは数多くありました。かつてのナベプロや、最近のジャニーズ事務所などが典型的な例です。しかし、それにしたって、ここまでハッキリと芸能事務所の名前を前面に押し出した番組作りをしたことはあまり記憶にありません。

 視聴者にとって出演タレントがどの芸能事務所に所属しているのかなんてことは本来知らなくてもいいことです。タレントは個人の名前で世間に向き合っているものであって、「事務所の力」は極力隠そうとしていました。当然、昔はそのあたりのけじめはしっかりしていて、決して「ナベプロプレゼンツ・新春かくし芸大会」なんて銘打ったりはしませんでした。

 しかし、今は視聴者自身が芸能界の裏事情を知りたがり語りたがる御時世です。人気ドラマに新人が重要な役どころで出演していると、主演級との「抱き合わせ」で事務所が押し込んだんだな(例えば大河ドラマ『新選組!』に田丸麻紀が出ているのは菊川怜との抱き合わせだろうとか)、なんてことを全く芸能界とは関係ない素人でも語るのです。今やそういう芸能界の「パワーゲーム」もまた重要な芸能娯楽情報となってしまったわけです。

 それが良いとか悪いとか言っても仕方ないのですが、スポンサーがついている番組で、あからさまなプロモーションをすることの是非は、もう少しテレビ局も吟味した方が良いのではないかと個人的には思っています。死語に近くなっているとは言え、建前は「公共の電波」なのですから。


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。