幹事クリタのコーカイ日誌2004

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3月6日 ● 長嶋騒動。

 長嶋茂雄が脳梗塞で倒れてからのマスコミの騒ぎ方は尋常じゃありません。昭和天皇の時のことを思い出した人も少なくないでしょう。長嶋はある意味、昭和天皇と並ぶくらい「昭和」を代表する人物ではありますが、死んだわけでもないのにこの騒ぎはさすがに常軌を逸しています。

 かくいう僕も、実は子ども時代熱狂的な長嶋ファンでした。昭和49年の長嶋引退(そして中日ドラゴンズが“燃えて”巨人V10を阻止)の年に、オヤジに「中日球場」(当時)での巨人戦に連れていってもらい、生で長嶋のプレーを見た感動は今でも忘れられません。この試合でONアベックホームランが飛び出し、僕は「プレーヤー長嶋に間に合った」としみじみ思いました。そして秋の引退直後に大量に出た長嶋関連本のかなり多くを小遣いをはたいて買い込んだものです。

 その後の長嶋はご存知のようにどんどん妙に明るいハイテンションな奇人のようになってしまい、現役時代の長嶋を知らない若い世代には「あんなおかしなオヤジのなにがいいんだ?」と思っている人が多いことでしょう。「王の方がずっと凄いと思う」と記録でしか長嶋を知らない人は言いますが、ON時代を知っている世代にしてみれば「なんにもわかってない」と言わざるを得ません。それほど長嶋はカリスマであり、野球界のみならず日本という国の太陽だったのです。

 しかし、現役引退から早や30年。現役時代の長嶋を知る世代は40代半ば以上になりました。僕のような早熟な野球ファンを最後に、長嶋の時代はとっくに終わっているのです。中程度の脳梗塞で、右半身に麻痺が残る可能性がある、というのは、もちろん本人にとっても家族にとっても大変なことですが、さりとて今の日本にとってそれが小泉首相がコメントをわざわざ出すほどの大事件なのか、もう少し冷静になって考えるべきだと思います。

 ところでアテネ五輪の監督に星野仙一を、という声が早くも上がっているらしいです。原辰徳を、ではなくて少し良かったかな、と思いますが、それにしてもまだ長嶋が復帰できるかどうかわからないタイミングで次の監督の候補を云々するのはさすがに時期尚早でしょう。とは言え、どうせ指揮官不在では試合になりませんから、星野監督指揮の五輪代表チームも見てみたい気はしますけどね。野村や森や広岡よりはオリンピックに似合っているし。


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