昔から会社の女の子を呼ぶ時は、基本は呼び捨てでした。よその会社は知りませんが、うちの会社は根が体育会系なせいでしょうか、仕事の上では女の子を女の子扱いしないことが多いのです。

　同期はもちろん呼び捨て。それも大抵ファーストネームで呼び捨て。後輩も呼び捨て。姓名どちらで呼び捨てるかは決まっていませんが。さらに派遣社員も一緒に仕事する外部スタッフも呼び捨て。とにかく男同様に呼び捨てにしています。

　飲みに行くと変な顔をされる場合があります。「特別なご関係」と勘違いされるのでしょうか。確かにファーストネームを呼び捨てと言うのは、なにやら親しげに思われるのかも知れません。でもそれに慣れると、なまじっか「○○ちゃん」とか言うのもこそばゆい時があります。その子にだけ、逆に下心があっておもねっているのか、という感じもしなくもありません。

　うちのテニスサークルも、当初は社内の人間ばかりだったせいもあって、女性陣はごく一部の先輩を除けばみんな呼び捨てでした。しかし、ネットで探してサークルに入ってくるメンバーが増えると、さすがに遠慮があって「ちゃん」「さん」を付ける場合が増えました。

　でも本当は呼び捨ての方が親しみがあって好きなんですよね。「ちゃん」をつけて呼んでいると、どうも垣根があって踏み込めない感じ。ましてや「さん」をつけたら高い壁がそびえ立っているようです。

　もちろん、最近「ちゃん」やら「さん」やらが増えたのは、相手の女の子が敢えて垣根や壁を作っているからなんですけどね。そりゃオヤジなんかに安易に踏み込んできて欲しくはないでしょう。親しみなんか持ってもらわなくても結構、と彼女たちは思っています。呼び捨てしたいけど、その気持ちもわかるだけに、ますます複雑なオヤジ心なのです。