幹事クリタのコーカイ日誌2003

[ 前日翌日最新今月 ]


 
4月12日 ● 同窓会で講演。

 昨晩は高校の同窓会の月例会で講演を依頼されて風邪をおして1時間話してきました、と書くと「ふーん」ってなことですが、同窓会と言っても、同い年が集まる同窓会ではなく、上から下までの全体の同窓会なので、列席しているのは50〜60代を中心にした年配の方ばかり。高校自体が創立120年を超える県下一の伝統校だけに、旧制中学時代の人たちも来ています。最高齢はなんと92才。この月例会が楽しみで毎月参加しているようです。

 月例会では毎回食事をしてから各期から講師を出させて1時間程度話をさせることになっています。今まではずっと功なり名を遂げた大先輩たちが話をしていたのですが、初めて僕たちのような若輩者の期に順番が回ってきて、なぜか僕が指名されて話すことになってしまったわけです。まあ僕も人前で話すのは全く苦にしない方ですから、ほいほい気軽に引き受けてしまったのですが、これが実は大変なことでした。

 僕はもちろん月例会参加は初めてですし、応援半分冷やかし半分で来てくれた同期生約10人もほとんどが初参加。大先輩ばかりなのに気おされて隅っこで小さくなっています。僕も一緒に小さくなっていたかったのですが、なにせ本日の講師ということで雛壇の中央に座らされてしまいました。右隣は高校同窓会会長にして某大新聞社の会長、左隣は旧制中学の同窓会会長にして某大手陶磁器メーカーの顧問。お二人とも普段ならまずお目にかかることもない名古屋財界の重鎮です。その間に挟まれて食事をする僕の居心地の悪さたるや想像を絶しています。

 あまつさえ僕が今夜の主役ということで、お二人が気を遣ってくださるので、余計に恐縮してしまいました。僕の会社の社長が見たら「こらっ、お前なんでそんな上座に座っている!控えておれ」と怒られそうな状況です。他にも出席している年配のおじさん、おじいさんたちも、話を聞いていると実はみんな立派な方ばかりで、しかも大半はクライアント筋。こんなところで何を話せっていうんだよぉ、という状況でした。

 僕のお題は「名古屋広告事情」。当初は綾小路きみまろ風に年寄りをいじりながら笑いを取ろうと思っていたのですが、面子を見て急遽路線変更。なにせ同窓会長は我が社のトップともツーツーの仲だけに、下手なギャグを言ってそれをバラされたら大変です。あくまでも「いつもお世話になっております」という低姿勢で話をすることにしました。

 高校時代の話から広告業界の現況、僕が過去に制作した広告を約40点ほどスライドで見せて、裏話なども交えて解説、名古屋特有の広告業界事情、タレント広告や比較広告の話、ブランド論など、1時間の持ち時間はあっと言う間に終わってしまいました。

 お世辞半分とは言え「今回は面白かった」と何人もの大先輩からお褒めの言葉を預かり、某新聞社会長からも「うちの新聞の広告出稿料が高いとばっかり言うな」と冗談半分にお叱りを受け、またある病院の院長から「今度はうちで話をしてくれ」と講演依頼まで受けて、何とか無事乗り切れたようです。

 こんなところに書いておいて何ですが、できたら会社関係にはあまりバラさないで欲しいんだけど、きっと同窓会長はうちの会社のエライ人に話しちゃうんだろうなぁ。巡り巡って「おいクリタ、お前なんか変なこと喋ったんだって?」と上司から注意を受けたらどうしましょう。同窓会なんて内輪内輪、と軽く考えていた自分がバカでした。


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する