たかがオープン戦とは言え、あれだけ注目を集めている中での2ランデビュー。さすがは松井と言うべきなのでしょう。日本の四番打者であってもメジャーではルーキー。好スタートを切って悪いことはなにもありません。

　これでますますヒートアップしていく過激な報道合戦の中で、松井がどれだけ冷静さを保ちながらシーズンインしていけるのかが心配です。日本のマスコミが自ら松井を潰してしまわないように慎重さを求めたいところですが、この松井のお陰で楽になっている選手が間違いなくいます。

　一番救われているのは当然イチローでしょう。この2年間に比べてマスコミによる余計な苛立ちははるかに少なくなったこと間違いなしです。同じように野茂も佐々木も新庄もマスコミ被害が少なくなって楽できていることでしょう、もっとも新庄の場合はマスコミが注目してくれている方が力が発揮できるような気もしますが、松井と同じニューヨークだけに「ついでに新庄」という報道陣もいそうだから大して心配はありません。

　それに比べて静かすぎて目立たないのが日本のプロ野球です。なにせニュースがありません。目立った大物ルーキーや大物外国人選手もおらず、松井が抜けた巨人は清原四番とかぶち上げて人気維持に必死ですが、肝心の清原がのんびり調整で絵になりません。

　星野阪神は金本、伊良部など大物を補強しましたし、阪神お得意の内紛問題も報道されたりして話題作りはしているものの、去年のような注目度の高さはありません。星野監督が穏和になったそうですが、それではますます記事はならないことでしょう。

　他チームは推してしるべし。我がドラゴンズなんてミラー問題を未だに引きずっていて、これでどうやって勝てと言うんだという雰囲気が漂っています。元々は東京のマスコミから無視されがちな地方球団。星野と違って話題作りが下手な山田監督の元では、勝たない限り存在感ゼロです。

　これだけネタが少ないプロ野球。でもスポーツニュースのトップはやっぱりプロ野球。本当にみんなそんなに野球好きなんでしょうかね？