幹事クリタのコーカイ日誌2002

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11月28日 ● どうして松井稼で稼がないのか。

 西武ライオンズは来季FA権を獲得する松井稼頭央に対してポスティングシステムを使わないことを決めたそうです。来年松井稼は西武で1年プレー後に、FAでメジャーリーグに挑戦することになることでしょう。

 実に不思議な話です。ポスティングシステムを使えば、西武は松井稼で商売ができるのです。イチローがマリナーズに移籍する時に、オリックスはこのシステムを使って大金を得ました。もしもう1年イチローを引き止めておけば、タダでメジャーにイチローを渡すことになってしまったのですから、12球団で一番金儲け感覚に長けているであろうオリックスが、そんな無駄なことをする訳がありません。ポスティング・システム自体は選手側からするといろいろ問題点はありますが、球団側にしてみればタダ取りされるよりはずっとマシなシステムです。今年も石井一、小宮山、田口がこのシステムを使ってメジャーに渡りました。

 西武はなにせオーナーが大金持ちですから、松井稼で商売しようという気はないのかも知れませんが、それにしてももったいない話ではありませんか。彼がメジャーに行きたいのなら、1年早くメジャーに行けて松井稼も嬉しいし、大金が入る球団も嬉しい。もしくは日本のチームに1年限りでもトレードさせて代わりにレギュラー級の選手を獲得することだってできるのです。

 イチローがマリナーズに移籍した時に、ナベツネが「球界の至宝を金で売り渡した」とオリックスを口汚く罵りました。金にものを言わせて選手をかき集めている人間がこんなことを言うとは笑止千万ですが、西武が松井稼で商売しようとしないのも、ナベツネ的な感覚があるからかも知れません。チームの看板選手で商売するなんて品性下劣だとでも思っているのでしょう。

 しかし、それをしないと、今後パ・リーグ各チームや広島あたりの貧乏不人気球団は、ひたすら選手を育成してはタダで横取りされるだけになってしまいます。資金力のないチームは、埋もれている選手を発掘し、上手に育てて、その選手を高く売って運営資金を得るというのは、ヨーロッパのサッカーチームでは常識です。中田英を日本から安く買って、ローマに高く売ったペルージャのやり方です。

 西武は金持ち球団ですから、敢えてそんな商売をメインにする必要はありませんが、ずっとFAで選手に逃げられてきていることも確かです。他のパ・リーグ球団のためにも、もっとポスティングシステムを活用して、ナベツネが言うような恥知らずなことでも特別なことでもないという雰囲気作りに協力しても良いと思います。でないとパ・リーグは潰れてしまいます。まあ西武は巨人と一緒に一リーグ制を目指しているようですから、その方がいいのかも知れませんが。


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