幹事クリタのコーカイ日誌2002

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11月8日 ● 22才。

 会社の新人S志は、まだ大学を出たばかりの22才。しかし見た目は20代後半に見えるので、年齢を聞かれて「22才です」と彼が答えるたびに周りが驚きます。特に女性は自分よりずっと年下だとわかった瞬間にまず凍り付き、それから何とか体勢を立て直して「そんな子どもは関係ないわ」という顔をしながらも、やっぱり興味津々という微妙な変化をします。その態度が、横目でウォッチングしている僕には大変に興味深いのです。

 彼女たちが日頃年下の男、特に20代そこそこの男の視線というものに慣れていないので、どう接して良いのかと戸惑っているのがよくわかります。ある程度キャリアを積んできた女性というのは。僕たちのようなオヤジ相手なら何を言ってくるか、何を考えているのか慣れ親しんでいるのでわかりやすいでしょうし、基本的に若い頃から年上の男に対する対応というのはワンパターンで通用します。

 しかし、いきなりずっと年下の男の目に晒されたときに、自分がどういう風に映っているのか、「オバサン」と思われているのかな、でもまだまだ大丈夫かも、などと急に迷いを感じるようです。それが平常心を失わせるのか、妙な質問をしたり、卑下したり、その裏返しの高圧的な態度に出たりという奇妙な振る舞いを起こさせます。全ては「女としての価値」を年下の男から正直に値踏みされるのを怖れるからでしょう。簡単にゲタを履かせて価値を高めにつけてくれる年上オヤジとは全く違いますからね。

 S志の様子を見ていて、自分がやはり22才の時を思い出しました。社会人になったばかりの頃というのは、仕事先でも飲みに行っても、大体周りの人間は年上です。あの頃の年上女性の僕に対する接し方も、やはり今振り返ればちょっと妙に肩に力が入っていたように思います。S志同様、僕も見た目は20代後半に見えるくらい老けていたので、余計に「こんな年下男にバカにされてなるもんですか」という気負いやら、「大人なのか子どもなのかわからないから困るわ」という苛立ちやらをぶつけられていたような気がします。

 もちろん、そんなことはわからない僕はただ彼女たちに振り回されて右往左往していただけですが、もう少し当時そういう女性心理に通じていれば、もっと違うコミュニケーションの方法があったなぁと思います。当時の僕に比べれば、S志の方がはるかに世慣れているみたいなので、見ていてもずっと安心です。面白くはないけどね。

 

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