KDDIのCMで共演している菊川怜と仲間由紀恵。実にKDDIらしい今が旬の若手女優を起用したナイスなキャスティングです。かつてKDDIが豊川悦司、永瀬正敏、浅野忠信の3人を起用した時も「これ以上ない」見事なキャスティングだと思いましたが、今回は菊川、仲間に加えて竹野内豊が加わったトリオで、前よりは少しマニアックからポピュラーに振っています。

　菊川怜は現在21社と広告契約を結んでいるという「新CM女王」ですが、仲間由紀恵はその次を狙う「次期CM女王」です。菊川以上に仲間が有望だと思うのは、菊川が“東大工学部卒”という肩書きを生かして、広告主受けするキャラクターとしてCM契約が続いているのに対し、仲間は本業の女優として着々と実績を積み重ねてきて現在があるところです。

　僕が初めて仲間由紀恵を知ったのは、実は彼女のデビュー前、沖縄でモデルをしていた時のことでした。ある仕事で沖縄の現地モデルを起用した時に彼女を使って写真を撮ったのです（僕は沖縄ロケには立ち会っていないので彼女には会っていませんが）。ただ勿体ないことに、その時は後ろ姿の撮影だったので、彼女の顔は使いませんでした。「ものすごい美少女でしたよ」とカメラマンが興奮していたのを覚えています。

　その時にはもう東京で仕事をすることが決まっていて（だから顔を使えなかったのですが）、すぐに雑誌などで露出するようになったので、以後ずっと彼女の仕事ぶりを注目していました。映画やドラマ、CMと着実に活動の幅が広がっていき、今や立派な主演女優クラスにまで成長してきました。特にジョージアのCMで吉本興業のお笑い芸人たちに混じって出演したのが大きかったと思います。あれで一般への認知度がグッと上がりました。

　後は民放連続ドラマ、できたら月9あたりで主演して視聴率を稼げば文句なしでしょうね。木村佳乃とか内田有紀とか、そこで足踏みして大化けできなかった先達もいますから、企画は慎重に選ぶ必要があると思いますが、すっかり「年増」になってしまった中山美穂の後を継ぐ「美人系」として期待は大きいと思います。