東海地方を直撃するかと思われた台風6号でしたが、少しずつ東寄りに進路を変えて関東方面に逸れていきました。テレビのニュースでも、堤防が決壊して水害にあった大垣方面の映像は繰り返し流されていましたが、夜になってからは台風が近づく静岡や東京の映像が多くなりました。

　名古屋は午前中こそ雨が降っていましたが、午後からは雲も切れ始め、結局夜になっても少し風が吹いた程度で静かなまま。ただ名古屋の人間には、まだあの「東海豪雨」のイメージが強く残っているためか、かなり過敏に反応している人が多かったようです。電車が動かなくなる、道路が冠水して通行不能になる、そんな状況を想定して、仕事を切り上げて早めに家に帰る人が続出。わりと穏やかな天気なのに、街は閑散とした雰囲気が漂っていました。

　油断して被害に遭うよりは、過敏なほどに備える方がマシなのでしょうが、公私ともにいろいろスケジュールを変更したのに、結局なんてことはなかった、というのは確かにちょっと虚しい気分です。ただ、あんまり「空振りかよ」なんて文句を言うのもどうかとは思います。自分たちが直撃されなかったということは、別の地方の人が被害を受けているわけですし、すぐ隣の岐阜県でも浸水したり行方不明になったりしている人もいるわけですからね。ま、自分たちが被害がなくて安心、という心理は「乗客に日本人はいませんでした」に通じるものなのかも。