ドイツがまだグループリーグを戦っていた頃。会社から帰ると娘がサッカー中継を観ていて、「お父さん、アインシュタインがいるよ」と興奮して寄ってきます。「アインシュタイン？なんのこっちゃ？」と、訝しく思いながらテレビを見てもサッカーの試合をやっているだけです。

　「ほらほら、また映るから、アインシュタイン！」。娘は目を輝かせて言います。アインシュタインがサッカー見に来ている訳もないし、そもそも死んでんじゃん！訳がわからないなぁ、と思っていたら、そこでお兄ちゃんが訂正してくれました。「違うよ、アインシュタインじゃなくて、フランケンシュタインだよ！」。そこに映し出されたのはご存知ドイツの“鉄の壁”オリバー・カーンでした。ああ、なるほど、フランケンシュタインねぇ。失礼だけど、確かに。

　「そうか、アインシュタインじゃなくて、フヌケシュタインだった、怖いよねぇ」。だから、フヌケでもなくてフランケンだってば。