幹事クリタのコーカイ日誌2002

[ 前日翌日最新今月 ]


 
6月13日 ● 定年に憧れる。

 会社員生活も20年となると、一緒に仕事をした良く知っている先輩や上司が次々と定年を迎えて退社していきます。20年前はバリバリの働き盛りだった人が、年齢を重ねてすっかり穏やかな顔で定年を迎えているのを見ると、本当に羨ましくなります。

 彼らは「ようやく解放された」「これからは楽しく生きるぞ」という意欲に満ちています。多分仕事もそれなりに頑張ったし、楽しいこともあったでしょう。十分働いたという満足感、達成感を得ながら、元気で無事定年を迎えて、いよいよ自分の楽しみのためだけに生きることができる。みんな明るい笑顔に満ちているわけです。

 いま定年を迎える人たちは本当に良い時代だったと思います。昭和30年代後半の高度成長期に就職以来、日本も会社も伸び盛り。東京五輪や大阪万博、札幌冬季五輪などを経ながら、世の中は活気に満ち、仕事も手ごたえがあったと思います。定年を迎えても退職金もしっかり出るし、年金もちゃんと貰えます。元気も体力もまだあるし、仕事ばかりの昭和ヒトケタと違って、ちゃんと自分なりの趣味も持っています。お金と元気と趣味がある老後ほど楽しいものはないでしょう。

 それに引きかえ、と、思わず残された者はため息をついてしまいます。年功序列で若い頃は我慢していたのに、ようやくそれなりの年齢になってきたら、今度は「能力給」とか言われて、若い奴らと同じラインで競争せよと言われるし、そうでなくても終身雇用が崩れてリストラの恐怖にさらされています。

 退職金も年金も当てにならないし、景気は回復せず、高齢化社会を迎えるこの先の日本にはもはや期待が持てません。まさにお先真っ暗。生まれてきたのが20年遅かったのか、と暗澹たる気持ちになってしまいます。

 20年後、自分たちが定年を迎える時に、今の先輩たちのように明るく穏やかな笑顔でいられるかどうか。20年なんて、この調子ならあっと言う間でしょうから、せいぜい準備を怠らないようにしていかないとマズイかな、と思っていますが、さてそのために必要なのはお金なのか健康なのか趣味なのか友達なのか。多分全部でしょうね。

 

とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する