幹事クリタのコーカイ日誌2002

 
 4月30日 ● 打倒オジオバテニス。

 テニスをする人には「そうそう」とわかってもらえる話だと思いますが、草トーナメントに出ると、見た目にはちっとも大したことなさそうなのに、実際に試合をすると妙に強い年配のダブルスペアというのがいます。特に40代以上の女性に多いのですが、俗に「オバサンテニス」と呼ばれるスタイルの人たちで(オジサンにもいますが)、日頃こういう相手との試合に慣れていないと、結構苦もなくひねられてしまいます。

 オバサンテニスは極めて個性的です。まずファッションがきまっています。長袖長ズボン手袋サンバイザー首にバンダナもしくは手ぬぐい。春先はもちろん、真夏でもこの暑苦しいファッションで通すのは、もちろん日焼け防止のためです。

 テニススタイルは、とにかく中途半端な位置に立って、つなぐボレーに徹し、強いボールを自ら叩き込みにいくことはありません。つなぎ続けて相手がミスをするか、チャンスボールがきたらアングルショットをアレー目がけて流し込むかの二者択一。自分からミスをすることを極端に嫌い、また自分が走り回らずに済ませたいので、とにかく相手を振り回します。

 さらに強烈なのが「口撃」。試合前にも試合中にも、なんだかんだと相手に話しかけてきます。「若い人は元気が良いわねぇ」「あんなに速いボールを打たれると、とても取れないわ」「こちらは年なんだから手加減してね」などとやんわり言われ、また時にはゲームカウントを間違えてボケている振りをして、こちらの攻撃性を奪い取っていきます。こうなると知らず知らずのうちに相手のゆっくりしたペースに巻き込まれてしまうのです。

 そして大事なポイントで怪しいセルフジャッジまでするようになると上級者(?)です。明らかにこちらの方が足も速いしボールも強いし、見た目には上回っているような感じなのに、スコアはじりじりと引き離されてしまい、なんだか訳がわからないうちに負けてしまうのです。滅茶苦茶悔しいです。

 過去に何回も自分の親に近い年齢の相手にそういう苦い経験をしてきましたが、昨日のミックス大会でようやく一矢を報いることができました。最初のオジオバペアには、いつものようにアングルショット、ドロップショットを落とされて1-4までリードされ、そこから追い上げたのですが4-6で負け。次のオジオバペアにも、最初0-3までリードされたのですが、そのあたりから相手の呼吸に慣れてきて一気に逆転、6ゲームを連取して6-3で会心の勝利。次に当たったオジオバペアには、最初から叩き込んで6-0で勝ちました。

 若い頃から何度も何度もしてやられてきたオジオバテニスに対して、ようやく少しコツを掴んだような気がしました。ただ問題なのは、いつの間にか自分自身がオジサンになっていたことで、今さら「打倒オジオバテニス」なんて言うのもちょっと奇妙なのかも。打倒するよりも学んだ方が良いのでは、と、ちょっと思っています。

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