我々のサークルの募集要項に「自力参加できること」という項目があります。どういう意味かと言うと、テニスコートというのは大概不便な場所にあるので、クルマ（でもバイクでも自転車でもいいけど）に乗って自分でコートまでたどり着ける人が良い、ということです。

　とは言っても、実際にはクルマを持っていないメンバーもいて、そういう人は誰かが途中でピックアップしてコートまで乗せてきたりしているのですが、人に乗せてもらうというのは、どうしても気分的に億劫になって参加率が下がりがちです。本人にテニスをしたいという強い意志があれば続きますが、遠慮がちな人には難しいところがあります。

　では、テニスのためにクルマを買った方がいいかというと、これは一概には何とも言えません。誰でも知っているようにクルマの維持費というのは相当額にのぼります。車種にもよりますが、税金、車検、保険、駐車場代、ガソリン代などを払っていくと、少なくとも月額3〜4万円にはなるでしょう。だったら、テニスコート近くまで電車に乗ってきて、そこからタクシーで来た方がはるかに安くあがります。月に3〜4回テニスするだけなら、せいぜい交通費は1万円前後でしょう。他に使うことを考えても、やはり単身者がクルマを購入・維持していくのはかなり不経済です。

　それでも名古屋の人はみんなクルマを買います。「クルマがないと不便だから」「名古屋はクルマ仕様に街ができているから」と言って。東京に比べれば確かにそうですが、少なくとも市街地はそれほど不便じゃありません。単にクルマ買いたい言い訳か、世界のトヨタの陰謀か、どちらかでしょう。

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