幹事クリタのコーカイ日誌2002

 
 1月31日 ● マダム・オガタ。

 緒方貞子は多分立派な人だと思います。別に知り合いではないので、本当のところはわかりませんが、長年にわたり国連難民高等弁務官を務め、その手腕は国内外で認められています。またアフガニスタン支援に関しても世界的に認められている人ですから、今の時期の外相としてはうってつけでしょう。田中前外相の更迭で支持率低下を懸念される小泉内閣にとっても、人気維持を図るためには「これしかない」選択だと思います。

 ただ本人は就任要請に対しての回答を保留しているそうです。以前にも小泉首相は外相就任を打診して固辞されたことがあるだけに、今回こそはという強い思いで要請をしているようですが、前回ならまだしも、今回のタイミングで外相就任となれば、まさに火中の栗を拾うようなものですから、緒方ならずとも躊躇するのは当たり前です。

 問題は多々あります。田中前外相と外務官僚及び鈴木宗男とのくだらない争いのせいで停滞している外交を、改めて軌道に乗せるだけでも大仕事です。いわば戦争が済んで、その後片づけをしろと言われているわけですから、たださえ難しい時期なのに大変なエネルギーが必要です。もちろん戦後処理をしながら「伏魔殿」の改革も同時に進めていかないといけません。

 さらに野党の攻勢も必至です。いくら緒方が立派な人であっても、野党としてはここで切り込んでいかないと存在意味がありませんし、小泉内閣を追い込むこともできませんから、緒方は前任者のせいでかなり国会で辛い立場に追い込まれることでしょう。

 その前任者が国民には人気があったことも問題です。同じ女性ということもあり、何かと田中真紀子と比較されてしまうことでしょうし、人気があるだけに、下手をすると「田中の方がマシ」なんてすぐに言われてしまいます。

 緒方は敢えて外相にならなくても、すでに十分な名誉と地位を得ています。アメリカに住み大学の仕事もあるそうです。74才という年齢も考えると、普通なら「もう十分」と思うところです。ただ、凡人とこういう人は一緒に考えてはいけないので、山積する問題点を前にしてもたじろぐことなくエネルギッシュに活躍してくれるかも知れません。スーパーマンじゃないので、あまり過大な期待は抱かないほうがいいとは思いますけど。

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