幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 12月28日 ● 会社は何を教えているのか。

 よく「学生気分でいるんじゃない」などと新人を叱るのが社会人の定番です。言われた方は、何が悪くてそう叱られるのか、大抵判然としていない場合が多いのですが、叱っている方からすると「学生気分」の責任感の無さ、依頼心の強さ、当事者意識の欠如などが、目について仕方ないので叱っている場合が多いと思います。

 で、しばらくそうやって先輩上司に叱られているうちに、少しずつ「らしく」なってきて、5年もすると「まあそれなりに一人前になってきたかな」と認められるようになるわけです。だから20代後半、27才〜28才くらいになると、大人としての自覚も芽生えてきてしっかりしてくる、というのが通例です。

 ところが、最近の20代はこの「大人としての自覚」というやつが、どうも足りないというか、いつまで経っても「学生気分」が抜けない輩が多いような気がするのはなぜでしょう?全ての20代がそうだという訳では、もちろんありません。中には本当にしっかりした立派な20代もいますが、全体的な比率からすると相変わらず子どもっぽいまま、という20代後半が随分増えているような感じを受けます。

 この僕の印象が本当に正しいかどうかはデータがないので証明できませんが、もしそうだとすると、その原因はどこらあたりにあるのでしょうか?多分、本人の資質や家庭環境などもそれなりに重要な要素だとは思いますが、まずなんと言っても会社の教育というのが大きなウェートを占めていると思います。

 日本の旧弊な年功序列的サラリーマン社会は、現在ひたすら崩壊の一途を辿っています。そのためにこれまで機能してきた上から下への社員教育というものが、なし崩しにダメになっているのではないかと思います。特にサラリーマンとしての基本である、挨拶とか気配りとか根回しというコミュニケーション能力が落ちてきているために、余計に僕たちから見た印象が悪いのだと思います。

 先輩を立てる、雑用は自ら進んでこなす、常に気を配って場を乱さない、そう言ったことが全然できていない20代を目にする度に「この人の会社は何を教えているんだ?」と思ってしまいます。自分たちだけが楽しむだけ楽しんで、周囲の人の苦労を考えないし知ろうともしない20代の多さに、いちいち「(会社の)躾がなっていない」と怒っていても仕方ないんですけどね。

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