幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 11月23日 ● 野球に喩えるな。

 読売=日テレ系列が盛り上げに必死になっているバレーボールのグラチャン。それゆえに他局の冷めた報道との落差がまた興味深いのですが、とにかく日テレの過熱ぶりは凄まじいものがあります。

 なにせこの局は基本的にスポーツと言えば巨人という放送局です。巨人を宣伝するためにスポーツ報道が存在しているようなところですから、こういう他スポーツのビッグイベントがあると、自然、野球解説者までもバレーボールを語らなければならなくなります。

 昨晩も阪神出身の癖に読売に魂を売った男・掛布雅之が男子バレーについて益子直美を相手に熱く語っていました。「日本はどんなバレーをやりたいのかが見えてこないのですよ。イチローのように走攻守揃ったバレーをしたいのか、ボンズのようにパワーで押し切るのか、それを次の試合ではハッキリさせて欲しいですね」なんて言って、益子に「詳しいですね」などとお追従を言われていました。

 しかし、こんな発言、なんの意味もありません。流行のメジャーリーグにバレーを無理矢理喩えているだけで、日本男子バレーの現状を踏まえているわけでもなんでもないのです。野球好きのオッサンが居酒屋で若いバレーファンの部下のOL相手に良い気分になって吹いているだけ。公共の電波で発信するようなことではありません。もっとも「公共の電波」という言い方自体、これだけ手前勝手な報道をする放送局に対して使うのは無意味という気もしますが。

 他のスポーツを野球に喩えるということは、昔から日本のスポーツ報道では多くありました。Jリーグが発足した頃も、野球解説者がなぜか放送席に座って「つまり野球で言うと」なんて喋って心あるサッカーファンの顰蹙を買っていたものです。

 これは野球こそ一番メジャーなスポーツであり、誰でも野球なら知っている、という放送する側の勝手な思い込みが原因です。確かに昭和50年代まではそうだったかも知れません。しかし、若者の野球離れが進み、選手の名前どころかルールすら怪しい人間が増えてきているのに、いつまでも野球をスタンダードにしていても仕方ありません。さらに、そのスポーツに対して野球の方が一段上という価値観も垣間見えて、失礼な話でもあります。

 ま、野球解説者をむやみと抱え込み過ぎている放送局の構造自体にも問題があります。もっと彼らをリストラした方が良いと思います。巨人OBなら何でも良いというものでもないでしょう。

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