今日から名古屋の高島屋で「原田泰治が描く日本の童謡・唱歌100選展」というイベントをやっています。原田泰治は叙情的な日本の風景を描く人気画家で、特に今回の企画である童謡や唱歌の世界とは相性が良いですから、なかなか雰囲気のある懐かしい絵が並んでいます。

　で、そのイベントの一貫として、名古屋の子どもたちが日本の童謡・唱歌を題材に絵を描き、原田泰治が審査するというお絵描きコンクールがありました。うちの娘もお絵描きが大好きなので、物は試しに出品してみたところ、なんと「努力賞」といういかにも一番下という名前の賞に入りました。それでも原田泰治先生による講評会と表彰式があるというので、高島屋まで家族みんなで出かけて、娘も一応賞状と副賞を貰ってきました。娘にとっては幼稚園の皆勤賞以来の賞状です。

　実は僕も幼少の頃は絵を描くのが大好きで、小学校に入るまでずっとお絵描き教室にも通っていました。初めて賞状を貰ったのも、名古屋空港での写生大会でした。まだ幼稚園にも入る前、3才の時で、この写生大会はなんと数百人の参加者があり、その中で上から7番目くらいの「全日空賞」を貰ったのです。ちゃんと空港のホールで表彰式があり、新聞にも記事が出て名前も掲載されました。生まれて3年ですでにこんな栄誉を受けて新聞に名前が載るなんて、本当は将来有望なお子さまだったはずなのに、その後37年間も全然パッとしないなんて思いもしませんでした。

　うちの娘もこれが最初で最後の栄光にならないといいけどな、なんてちょっと冷たいことを考えながら表彰式を見ていました。娘の絵も原田泰治の展覧会の開催期間中は高島屋に展示されているらしいので、一応孫の栄光を見せにうちの両親も連れていってやろうかと考えています。きっと「息子も最初だけだったな」なんて思うことでしょうが。 　

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