幹事クリタのコーカイ日誌2001

 
 8月13日 ● 主役はシモン。

 世界陸上の掉尾を飾る女子マラソンは、なかなか見ていても面白いレースでした。ルーマニアの伏兵ディタが飛び出し、それを2分差で有力選手群が追うという展開になった前半。お互いに牽制し合っている間に、ディタがどんどん飛ばしていくところがスリリングでした。

 そして32km付近で、とうとう先頭集団がディタを飲み込んでからのサバイバルレース。有力選手、そして日本の選手たちもひとりずつ落ちていき、残ったのが渋井陽子、土佐礼子、リディア・シモンの3人。日本の5選手の中でも最も期待されていた2人と、日本でも人気のシモンの争いに絞られたあたり、もう放送しているTBSにしたら「美味しすぎる」展開でした。まるで誰かがシナリオを書いたようなキャスティングです。

 ただ、ここからが違いました。主役は日本人ではなくシモンだったからです。期待を裏切り最初に脱落したのは渋井。トラック勝負になったらシモンに勝ち目のない土佐よりも、スピードのある渋井に最後までついていって欲しかったのですが、渋井はずるずると後退していきます。そして、最後はシモンが予定通りにスパートをかけて、あっさり土佐を振りきって悲願の金メダル。ゴール直後、トラックに突っ伏して感涙にむせぶシモンの姿は実に感動的でした。

 シドニー五輪で高橋尚子を最後に追い込み、今回は期待の日本人選手を打ち破ったシモン。ますます日本での人気もアップ間違いなしです。TBSの「オールスター感謝祭」に、またあの陽気な“ダンナ・シモン”と一緒に走ってくれるのでしょうか?多分、TBSはこれでますます「うちが作ったスター」だと思っているでしょうから、意地でもよぶんだろうな、きっと。

 

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記才人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記才人に登録する

前日翌日最新今月